便秘のセルフケアに役立つ3つのツボ

東洋医学の世界に欠かせない「ツボ」という考え方。なぜ体の表面にあるツボを刺激すると、体の状態が変化するのでしょうか? ツボの基本的なことから、誰でも自宅でできるツボ治療、さらには「便秘」に効くツボも調べてみました。

なぜツボを刺激すると、体調が変化するのか?

妊婦さんにも子どもにも!便秘のセルフケアに役立つ3つのツボ

人間の体に数百はあると言われるツボは、東洋医学では「経穴(けいけつ)」と呼びます。そもそも東洋医学の治療には、内側から漢方(薬)を使って治療する方法と、外側からツボを刺激して治療する方法の2種類があります。

東洋医学では、人間の体には「経絡(けいらく)」と呼ばれる体表面と臓腑をつなぐものが14本あるとされています。すべての経絡はひとつながりになっていて、経絡を介して、頭部、手足、体内深くの臓腑とつながっています。

経絡は体の奥深いところから、表皮に近い部分までさまざまなところを通っていて、その表皮近くを通る経絡のところどころにツボは存在しています。

妊婦さんにも子どもにも!便秘のセルフケアに役立つ3つのツボ

ツボを刺激すると、その刺激が経絡に伝わり気や血の流れがよくなります。そうした気や血の流れは、経絡からその先にある臓腑の働きをも活性化させ、巡り巡りって、変調をきたしていたところを治療してくれるというわけです。これが東洋医学における「経穴」や「経絡」の基本的な考えになります。

「押す」だけじゃない!
自宅でできるツボの刺激方法はこんなに

専門家でなくても、自宅で簡単にツボを刺激できる方法として、指や手で押したりして刺激する「あんま治療」、灸をすえて熱で刺激する「灸治療」、そして鍼を刺して刺激する「鍼治療」があります。

妊婦さんにも子どもにも!便秘のセルフケアに役立つ3つのツボ

もっとも手軽なのが、自分の指で押したりなでたりしてツボを刺激する「あんま」です。押すときは主に親指を使います。指のはらをツボに3~5秒押し当て、ゆっくりと指を離す。

この動作を数分間、何度かくりかえすだけ。強い力をかけすぎたり、長時間同じ場所を刺激するのはさけましょう。「指圧する指が疲れる」「指が届かない場所を押したい」というときは、専用のツボ押し道具を使うのもよいでしょう。

妊婦さんにも子どもにも!便秘のセルフケアに役立つ3つのツボ

自宅で灸をすえたい方には、薬局などで市販されている「台座灸」がおすすめです。筒状のモグサに火をつけて、体のツボに貼るだけ。

煙が少ないものや、あまり熱くならないもの、使い捨てカイロと同じ原理で温めるものなど、メーカーによっていろいろな種類があります。継続的に使用することで、慢性的な肩こりや腰痛などに、そして便秘にも効くとされています。

妊婦さんにも子どもにも!便秘のセルフケアに役立つ3つのツボ

自宅で鍼を試してみたい方は、薬局などで買える「円皮鍼」はいかがでしょうか。シール付きの絆創膏に小さな鍼がついていて、誰でも衛生的に鍼を扱うことができます。

刺すときの痛みもほとんどなく、はがすときに鍼が体に残る心配もありません。鍼の長さもいろいろあるので、初めての方は薬局などで専門家に相談して選びましょう。

便秘対策のツボはこの3箇所!

便秘症状を緩和してくれるツボを3つご紹介します。毎日継続して刺激することで、体質改善が期待できます。位置の目安を「寸」で示していますが、尺貫法の「1寸」はメートル法では「3.03センチメートル」。約3センチと覚えてツボの位置を探してみましょう。

妊婦さんにも子どもにも!便秘のセルフケアに役立つ3つのツボ

便秘のツボ① おへその横「天枢(てんすう)」

上腹部のへそ中央から、外側に2寸の位置にあるツボ。腹部の代表的なツボで、消化器、泌尿器、生殖器など多くの症状にかかわりがあります。下痢や便秘の他、胃痛、膀胱炎、省力減退などにも効果的。冷え性、生理痛、生理不順の解消にも効くとされていて、女性の悩みにとっても重要なツボのひとつです。

便秘のツボ② 天枢の外側「大横(だいおう)」

上腹部の中央から外側に4寸の位置にあるツボ。先ほどの「天枢」は、「へそ」と「大横」のちょうど中央に位置します。「大横」を刺激することで、気の巡りが改善され、腑気(内臓を巡る気)の流れもよくなります。便秘や下痢の他に、下腹痛などの痛みを止める効果も期待できるので、おなかが弱い人はぜひ覚えておきましょう。

妊婦さんにも子どもにも!便秘のセルフケアに役立つ3つのツボ

便秘のツボ③ 向こうずねと膝の間「上巨虚(じょうこきょ)」

膝のお皿の下の外側にある「犢鼻(とくび)」というツボ。足首の前側、足首を曲げたときに横に走るシワの中央にある「解渓(かいけい)」というツボ。その2つのツボを結んだ線上にあり、「犢鼻」から6寸下がった場所に「上巨虚」というツボがあります。ここも便秘に効くツボのひとつ。刺激することで気の巡りを改善して、胃の機能改善や腸の通りをよくしてくれます。

妊婦さんにも子どもにも!便秘のセルフケアに役立つ3つのツボ

ツボを刺激するときは体をしめつけない服装で、リラックスした体勢で行いましょう。入浴後は体も温まっている状態なので、ツボを刺激することでさらに血行をよくすることができますよ。

便秘の悩みが増える、寒さがつらい冬にぜひ試してみてくださいね。

【参考文献】
兵頭明 監修『ビジュアル版東洋医学 経絡・ツボの教科書』(新星出版社 2012年)
星虎男『きちんと押せる、ホントに治せる ツボの医学事典』(主婦の友社 2017年)

pagetop