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子どもの腹痛、ほとんどは「便秘」が原因? 予防と解消法は?

一説には、子どもが腹痛を訴える理由の多くは「便秘」だとも言われています。しかし、言葉でうまく気持ちを伝えられない乳幼児の場合、まわりの大人がそのメッセージを受け取らなければなりません。子どもの腹痛の原因とその対策、また大人の便秘対策についてもあわせて調べてみました。

子どもの腹痛の主な原因は「便秘」!?

子どもの腹痛にはさまざまな原因があります。一般的な原因としてよく挙げられるのは、牛乳など乳製品に含まれる「乳糖」をうまく消化できないことで起こる「乳糖不耐症」によるもの。ウイルスなどの細菌感染による「急性胃腸炎」によるもの。そして医師のなかには子どもの腹痛の多くは「便秘」によるものという人もいます。

便秘の主な原因には「食事」「行動」の2つがあります。食事が原因となる場合は、食物繊維や水分の摂取不足が挙げられます。行動が原因となる場合は、弟や妹ができたり、トレイトレーニングが始まったりするといった際のストレスや、遊びに夢中になりすぎたときや自宅以外のトイレを使いたくないといった理由で便意を我慢してしまうことなどがあります。食事も行動も、子ども自身がコントロールするのは難しいため、便秘が多くなってしまうと考えられるのです。

また、痛みが小さいからといって、「便秘」と決めつけるのもよくありません。虫垂炎や腸閉塞など緊急性の高い病気ということも十分にありえます。特に腹痛が長引くときは、自己判断せずに、かかりつけの医師に相談するようにしてください。

子どもの便秘対策は、生活習慣の見直しから

そもそも「便秘」とはどういう状態なのでしょうか? 1歳以上の場合、正常な便の回数は週に3回以上とされています。1日おきに便が出ているようであれば正常な状態ですが、「便は出ているのにスッキリしない」「硬い便が何日も続く」といった症状がある場合は、念のため検査してもらってもいいかもしれません。

離乳食期前後の赤ちゃんの場合は、便の色にも注意しましょう。kintre!でも過去に紹介した、子どもの便秘のスペシャリスト・中野美和子先生のお話によれば、良好な便の色は「黄色」や「黄緑」とされています。もし「黒」や「深緑」のような便が出るときは要注意。なかなか便が出なくて苦しんでいる赤ちゃんには、綿棒を肛門から入れて腸を直接刺激することもあるのだとか。おなかを手でやさしくマッサージしてあげる方法もおすすめです。

同じく中野先生のお話では、排便に直結する腸の動きのほとんどは、「自律神経」が担っていると言われています。横隔膜や腹筋も多少は使いますが、本来は赤ちゃんでも大人でも、自然と筋肉が緩んで便が出るようになっています。自律神経が良好に働くような生活習慣や睡眠習慣を心がけることが、赤ちゃんや幼児の便秘予防につながるといえるでしょう。

大人の便秘対策は子どもと異なる?

大人の便秘対策も、基本的には子どもと同じです。便秘には、臨床的に「機能性便秘(腸管機能の異常による便秘)」と「器質性便秘(腸管の疾病による便秘)」の2つがあります。日本人の常習性便秘の約3分の2は、「機能性便秘」の中の「弛緩性便秘」というものに分類されるそうです。

「弛緩性便秘」の予防や治療には、規則正しい日常生活、食事、排便、適度な運動がいいとされています。便量を増やし、排便リズムを回復させるためには、「たけのこ・緑黄色野菜・ごぼう・さつまいも」などの食物繊維を多く含む食品を積極的に食べるようにしましょう。

また、ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌やビフィズス菌を日常的に摂取することも大切です。腸内環境に有用菌を増やすことで整腸作用も期待できます。

ただし、便秘がなかなか治らないからといって、下剤の乱用は止めましょう。腸管の機能的異常をひきおこす可能性があります。安易に薬を使うのではなく、まずは普段の食生活や生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

大人の腹痛は、重篤な病気のサインという場合もあります。「便秘は万病のもと」と言われるように、たかが便秘と決めつけないこと。何日もおなかがスッキリしないときは、お近くのクリニックやかかりつけの医師に相談してみてください。

【参考文献】
「小児の便秘」(MSD マニュアル家庭版)
「自律神経障害の対処」(独立行政法人国立病院機構刀根山病院『神経筋疾患の在宅ケア』)
「便秘と食事」(厚生労働省「e-ヘルスネット」)

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