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虫歯の原因とメカニズム、そして正しい対策を知ろう!

虫歯の原因と言われる、虫歯菌。しかし、口の中に虫歯菌がいても、まったく虫歯にならない人もいます。そもそも虫歯菌とは、どういうものなのでしょうか。虫歯菌が虫歯を引き起こす原因とメカニズム、さらに虫歯にならないための予防法についても調べてみました。

虫歯の原因菌は親の口から子にうつる?

虫歯菌は“乳酸菌”だった!? 虫歯の原因とメカニズム、そして正しい対策を知ろう!

通称「虫歯菌」として知られている「ミュータンス連鎖球菌」は、1924年にJ. K. Clarkeによって発見されました。一説によると「変異しやすい」という意味の「ミュータント」から名前が取られているとも言われています。

生後間もない赤ん坊の口には存在しない「ミュータンス連鎖球菌」ですが、親の唾液を介して感染することがあります。親からの口移しや、食べ物の噛み与え、スプーンなどの食器の共有によって菌が伝播するのだとか。子供の歯を守るためにも、まずは家族の口の中を清潔にしておくことが大切です。

「虫歯菌」から生じる酸が虫歯を生み出す

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目には見えないほどミクロな虫歯菌。あれほど硬い人間の歯に、どうやって穴をあけるのでしょうか。

皆さんは歯垢(プラーク)という言葉を聞いたことがありますか。食べものの残りかすとは別もので、食べかすが歯の表面につき細菌が繁殖したものをいい、白くねばねばしています。その歯垢の中に存在する細菌のひとつが虫歯菌なのです。

食事に含まれている糖分などを活用し、虫歯菌は酸を作り出します。その酸が歯の表面のエナメル質を溶かし始めるのです。これが虫歯の始まり、「脱灰」です。

虫歯菌は“乳酸菌”だった!? 虫歯の原因とメカニズム、そして正しい対策を知ろう!

しかし、唾液が分泌されると、その働きにより40分~60分ほどで酸性になった歯垢を中性に戻します。そうすると、一度溶かされた成分が再び歯の表面に戻って自然に修復されるのです。それを「再石灰化」と言います。

私たちの歯はこうして、「脱灰」と「再石灰化」を繰り返しながら、酸に溶けにくくなっていきます。ところがダラダラと長時間、糖分を摂り続けると「脱灰」の時間が長くなり、「再石灰化」の時間が短くなるので、歯の表面に穴があき、元に戻らなくなるのです。これが虫歯です。

どのようにして虫歯を予防するべきか?

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虫歯を予防するには、毎日しっかりと「歯磨き」をして歯垢を取り除くことが大切です。ネバネバしているので、うがいのみで落とすことはできません。また、歯ブラシだけでは歯と歯の間にたまった歯垢を完全に落とすことができないため、デンタルフロス、歯間ブラシなどを使ってきれいに取り除くようにしましょう。

フッ化物配合の歯磨き粉は、再石灰化を促進し、虫歯の予防にも効果的です。誰でも簡単にでき、費用対効果にも優れているのでおすすめです。また、喫煙が歯周病の原因になるという報告もあるため、歯を大事にしたい人は禁煙も考えてみてはいかがでしょうか。

ある研究論文によると、ミュータンス菌が脳内で炎症を引き起こし、脳出血の発症に関与しているという報告もあります。生活習慣や年齢の影響によって硬くなった脳血管に対して、ミュータンス菌が傷をつけることで、脆弱になった血管が裂けて脳出血発症に至るのではないかと考えられています。慢性的に高血圧の人は、特に注意するようにしましょう。

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加齢とともに歯周病の割合は急増していきます。定期的に歯科検診および歯石除去、歯面清掃などをすることで、手遅れになるのを防ぐことができます。永久歯は一度失ってしまうと、元に戻ることはありません。早期治療がなによりも肝心ですので、気になっている方は近くの歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。

※国立循環器病研究センターのプレスリリースより

【参考文献】
「ミュータンスレンサ球菌(Mutans streptococci)」(日本細菌学会WEBサイト「ようこそ不思議な細菌の世界へ」)
「むし歯の特徴・原因・進行」「むし歯の予防法(総論)」「プラーク / 歯垢」(厚生労働省「e-ヘルスネット」)
「歯の再石灰化って何?」(大阪がん循環器病予防センター「気になる病気・健康のこと/生活習慣編『歯・もっと詳しく』」)
「『口腔内のむし歯菌』と『微小脳出血』との関連を解明」(国立循環器病研究センタープレスリリース)
「歯の健康」(厚生労働省「健康日本21(歯の健康 )」)

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