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生きた麹菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス

感染症予防のためにも、「これからは、もっと体に気を使って食事をとりたい!」と決意を新たにした人も多いのではないでしょうか。特に食習慣を見直すことは、体の中から健康になるために欠かせない第一歩です。

そこでおすすめしたい食材が、日本食の代名詞とも言える「味噌」。古くからさまざまな健康作用のある食材としても知られています。

今回は驚くべき味噌の効能と、その“発酵力”を存分にいかした「生味噌」についてご紹介します。味噌汁だけでなく、さまざまなメニューに味噌を取り入れてみませんか。

がん予防やコレステロール抑制に効果!味噌の驚くべき健康成分

生きた発酵菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス

「味噌の三礎(みそ)」ということわざをご存じでしょうか。味噌は、「味礎(味の基本)」「身礎(健康の源)」「美礎(美容、老化防止効果)」の3つの礎を築いている、といった意味合いです。おいしいだけでなく、味噌は健康や美容に良いと、古くから知られていたようです。

そんな味噌の健康パワーは、原料である大豆の成分と、それを発酵・熟成させて引き出される成分の相乗効果によりもたらされています。

その1つが味噌に含まれる「必須アミノ酸」。成人の体には8種類の必須アミノ酸が不可欠な栄養素だとされ、不足すると発育や健康の保持に影響を与えてしまいます。

大豆に豊富に含まれるたんぱく質は、酵素によって一部がアミノ酸に分解されます。この中には8種類の必須アミノ酸がすべて含まれているのです。毎日の食生活に味噌を取り入れることで、理想的に必須アミノ酸を確保できるといわれています。

「味噌汁では血圧が上がらない」という研究結果も

生きた発酵菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス

また、1981年に、当時国立がんセンター研究所で疫学部長だった平山雄氏が、味噌汁の摂取頻度と胃がんの死亡率についての疫学的調査から、「味噌汁を飲む頻度が高い人ほど、胃がんによる死亡率が低い」という結果が得られたと発表し、味噌の機能性に注目が集まりました。その後も、味噌が健康にどのような影響を与えるかは長年にわたり研究が行われています。そのなかに「高血圧の予防」にも効果があると指摘されています。

「味噌や味噌汁に含まれる塩分で血圧が上がる」と心配な人もいるかもしれません。しかし、味噌に含まれる食塩の量は13%程度で、味噌汁一杯分では食塩量は約1gにすぎません。1日1〜3杯の味噌汁では血圧に影響を与えないという指摘もあり、また2014年に発表された研究ではラットを使った実験から、味噌成分中に抗高血圧因子の存在が明らかになったと発表されました。

※「習慣的味噌汁摂取の抗高血圧作用の機序」

このように、味噌の健康効果については、枚挙にいとまがないほど。味噌と健康にまつわることわざが数多く残されているのは、日本人が長年味噌の健康効果を実感してきた現れなのですね。

味噌を食べるなら、加熱処理されていない「生味噌」を試してほしい理由

生きた発酵菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス

そんな味噌の優れた栄養を余すことなく摂取したいなら、「生味噌」を選ぶのがおすすめです。生味噌とは、製造過程で加熱していない、文字通り「生」の味噌のこと。では、どうして「生」と、そうではない味噌が存在するのでしょうか?

実は、味噌の健康効果を引き出している「発酵」には、メリットだけではなくデメリットもあります。保存・流通の段階でも発酵が進むために、味噌の品質が変化してしまうのです。そのため、多くの味噌は加熱処理で麹菌の活動を停止させ、品質を均一化させています。

麹菌が死んでしまっても、豊富な栄養素には変わりありませんが、生きた麹菌の効果は取り入れられなくなってしまいます。

その点、加熱処理されていない生味噌には、生きた酵素や麹菌がたっぷり含まれています。加熱処理された味噌でも十分体に良いですが、さらにこだわりたい、という人は、ぜひ以下のチェックポイントを参考に生味噌を選んでみてください。

店頭での「生味噌」の見分け方

生きた発酵菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス
  1. 発酵によって生じる炭酸ガスを逃がすため、パッケージにバルブなどがついているもの
  2. 発酵を抑えるため、低温冷蔵(チルド)で保管・販売されているもの
  3. メーカーが生味噌/生みそと表記しているもの

また、せっかく生味噌を選んだのなら、ぜひ生のまま食べてみてください。野菜につけたり、ねぎ味噌にしたり。生の味噌の風味と栄養を、存分にいただきましょう。

そこで今回は、味噌を生のまま楽しめる、味噌ミルクアイスの作り方をご紹介します。暑い季節にピッタリの味噌のデザートです。

味噌ミルクアイスの作り方

■材料(4~5杯分)
牛乳…200ml
生クリーム……200ml
砂糖……70g
味噌……大さじ1.5


■作り方
①鍋に牛乳、砂糖を入れ、ゴムベラなどで底をかきまぜながら中火にかける。風呂くらいの温度になったら火を止める。冷めたら大さじ1ほど取り分け、味噌と混ぜておく。

生きた発酵菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス

【ポイント】
牛乳を温めて砂糖を溶かします。温めすぎると冷ますのに時間がかかってしまうので、風呂くらいの温度になればOK。

生きた発酵菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス

【ポイント】
牛乳を大さじ1ほど取り分けて味噌に混ぜ、ゆるいペースト状にしておきます。


②よく冷えた生クリームをボウルに入れ、泡立て器でかくはんする。ゆるくツノが立つくらいまで泡立てたら、冷ました①を3回に分けて加えながらよく混ぜる。

【ポイント】
生クリームを泡立てることで空気が入り、ふんわりと口溶けの良いアイスクリームに仕上がります。室温が高い場合は、氷の入ったボウルで冷やしながら泡立てましょう。


③冷凍できる保存容器に②を移し、フタをして冷凍庫に入れる。2時間~4時間たったら一度取り出し、泡立て器でよく混ぜる。

生きた発酵菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス

【ポイント】
完全に固まる前に一度混ぜておくことで、口溶けがよりなめらかになります。
面倒だったら、混ぜなくてもOK。

④しっかり固まったら、スプーンで味噌ペーストを全体に垂らし、マーブル状になるようにざっくりと混ぜる。ディッシャーや大きなスプーンで器に盛ってできあがり。

生きた発酵菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス

【ポイント】
味噌は作り方②で完全に混ぜ溶かしてもよいですが、このようにマーブル状に混ぜ込むのもおすすめです。見た目もかわいいですし、味にメリハリがつきます。

あまじょっぱさがクセになる!
新感覚の味噌アイス

生きた発酵菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス

ミルクで作ったアイスクリームは、濃厚だけどさっぱり。素朴な甘さに、味噌の塩気がアクセントとして加わり、食べ始めたら止まらないおいしさです。

バニラアイスに岩塩をトッピングした「塩アイス」が以前流行しましたが、味噌は塩気だけでなく、大豆のコクやまろやかさも感じられ、さらに奥深い味わいになります。キャラメルアイスのような香ばしさもあり、甘いものが苦手な人でもやみつきになってしまいそう。

生きた発酵菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス

生の味噌に含まれる麹菌や酵素は、冷凍しても死滅はしません。温度、期間により徐々に減少していきますが、生きた菌が残っていると考えられています。味噌を生のまま食べたいなら、このように甘いデザートと組み合わせて使ってみると、新たな味噌の魅力を発見できそうですね。

もちろん、加熱して味噌に含まれる麹菌は死滅しても、腸内細菌の餌となります。何よりも毎日継続して摂取し続けることが大切なので、いろいろな調理法で味噌を食卓に取り入れてみてくださいね。

生きた発酵菌を摂れる!「生味噌」のスイーツレシピ:味噌ミルクアイス

【参考文献】
「習慣的味噌汁摂取の抗高血圧作用の機序」(日本醸造協会誌 109 巻3 号 2014年)
渡邊敦光「お味噌の効能」(『日本醸造協会誌』第105号 11巻 日本醸造協会 2010年)
Du DongDong、海老澤香里、宮本悠紀、吉永真理子、上原誉志夫「習慣的味噌汁摂取の抗高血圧作用の機序」(『日本醸造協会誌』第108号 3巻 日本醸造協会 2014年)
みそ健康づくり委員会『みそ知り博士の Q&A』
「ヨーグルトを凍らせてもよい?」(日本乳業協会WEBサイト)

このレシピの監修者

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よしもとこゆき

世界にもっと、「おいしい」魔法を広めるため、レシピ開発やスタイリング、飲食店プロデュースなど食に携わる仕事を中心に、デザインやイラスト、コラムの執筆など幅広く活動中。http://table411.net/

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