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何日続くと便通異常 ? スペシャリストに聞いた赤ちゃんの便通の滞り と対策

子どもの排便がなかなかないときに、便通にいいと思ってバナナを少し多めにあげたり、おなかを「のの字」にマッサージしたり、綿棒で肛門を刺激したり…と、いろいろな方法を試してみても「出ないときは出ない!」という経験はないでしょうか?

「うーん」といきんで大変そう、なのにうんちがなかなか出ない…。赤ちゃんの排便について悩むママはあなただけではありません。

多くのママが悩みを抱える赤ちゃんの便通。「何日出ないと便通異常?」といった基準について、また適切な対策について子どもの便通改善の“スペシャリスト“・さいたま市立病院小児外科の中野美和子先生のお話を元に紹介します。

うんちが出ても滞ってる!?
赤ちゃんの排便頻度の目安は?

何日続くと便秘? 便秘治療のスペシャリストに聞いた赤ちゃんの便秘の基準と対策

「うんちが出なければ、すなわち便通異常」と思いがちですが、中野先生による基準は「快便ではない状態」。つまり、うんちをしたのにまだ体の中にたまっている感じがあったり、スッキリと出ていなければお通じが滞っている状態なのです。1歳以上であれば、正常なうんちの回数は週3回以上とされているため、1日おきくらいに出ていれば「正常」といえるそうです。

4歳未満の便通の国際的な基準

基準としては、国際的な基準「ローマ基準(ROMEⅢ)」があります。これによれば、4歳未満で以下の6項目のうち2項目以上が1ヵ月間以上続いている(乳児の場合は、1または4に加えて、いずれか1項目)と便通が滞っている状態と判断されます。

1.排便が週2回以下
2.少なくとも週1回以上の便失禁
3.過度の便の貯留の既往
4.痛みを伴う、あるいは硬い便通の既往
5.「直腸の大きな便の既往(大量に排便したり、トイレが詰まる)
6.トイレが詰まるぐらい大きな便の既往

『小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン』(日本小児栄養消化器肝臓学会、日本小児消化管機能研究会 編集)より

大人と赤ちゃんでは、便のたまる場所が違う

離乳食が始まる5ヵ月〜6ヵ月ごろは、赤ちゃんの便通に悩むママが増える時期。離乳食への移行が始まった赤ちゃんのでなかなか排便がない状態の多くは、肛門のすぐそばの「直腸」にうんちがたまります。一方、大人の場合は直腸は空っぽで、その手前にある「S字結腸」にたまるタイプが多いと、中野先生はいいます。

直腸に常にうんちがたまっていると、直腸が広がって伸びてしまって動きが鈍くなり、ますますうんちが出にくくなる悪循環に陥ってしまいます。この、赤ちゃんの便通への対策はどのようなものなのでしょうか?

赤ちゃんの便通対策 その1
「継続的な刺激」

何日続くと便秘? 便秘治療のスペシャリストに聞いた赤ちゃんの便秘の基準と対策

中野先生によると、なかなか排便できずで苦しむ赤ちゃんには、綿棒などを肛門から入れてうんちのたまった直腸を直接刺激してあげることが効果的です。

おなかが張ったり、夜泣きをしたりするようなときは、毎日うんちができるように刺激することが大切。うんちは本来、毎日出るものなので、繰り返して刺激して出るようになると、自然と毎日出るようになるのだといいます。

また、おなかのマッサージはスキンシップとして排便に効果的。やり方は、グイグイと押したりもんだりせず、手をやさしく当てて下腹部を温める程度で十分です。

赤ちゃんの便通対策 その2
「“便通に良い食べもの”より食べる量を多く」

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もうひとつ、中野先生が教えてくれた対策は、「食べる量をしっかり多くすること」。便通に良い食べものを、と考えてしまいがちですが、赤ちゃんの場合には「量」が大切だと中野先生はいいます。

例えば、ヨーグルトやバナナは腸内環境を整えるといわれていますが、「赤ちゃんの便通に効果のある食べもの」と証明されたものではないのです。たまたま体質に合ったりした場合には、うんちが出ることもありますが、「ヨーグルトやバナナが赤ちゃんの便通にいい、というのは誤解」と中野先生はいいます。

そして、子どもの場合、まだ消化の力が弱いため、消化しにくい食物繊維をとることよりも、食事の「量」を多くするのが大切。中野先生によれば、小食の子どもは便通が滞りやすいのだとか。

また便通対策として水分を特別に多くとる必要はありません。母乳やミルクを飲んでいれば、水分不足になることはほぼなく、脱水状態にならない程度に飲んでいればよいそうです。

大人の対策とは違う、赤ちゃんの便通対策

一般的な大人の便通対策では、便の量を増すために「食物繊維を多く含む食品を積極的に食べる」ことや、便の水分を増やすために「水分を多くとる」ことなどがあげられますが、必ずしも同じ方法が赤ちゃんの便通対策にはならないと、中野先生のお話から分かります。

綿棒による刺激を続けたり、食べる量を増やしたりしても、便通が改善しない場合は、病院で受診して医師へ相談しましょう。赤ちゃんの便通が慢性化しないよう気をつけて、「快便」の状態を保てるよう心がけましょう。

【参考文献】
「便秘と食事」(e-ヘルスネット)

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