「母乳やミルクを飲ませないこと」ではなかった! 正しい離乳の知識を知ろう

2019.08.20

みなさんは「離乳」と聞いて、どんな状態をイメージするでしょうか。文字通り、赤ちゃんが母乳やミルクから離れ、飲まなくなることをイメージする方もいるかもしれません。今回は「離乳」の正しい意味と、完了までの注意点を解説します。

そもそも「離乳」の定義とは?

「母乳やミルクを飲ませないこと」ではなかった! 正しい離乳の知識を知ろう

厚生労働省が発行した「授乳・離乳の支援ガイド」によると、「離乳」とは、「成長に伴い、母乳又は育児用ミルク等の乳汁だけでは不足してくるエネルギーや栄養素を補完するために、乳汁から幼児食に移行する過程」と定義されています。

離乳とは、母乳やミルクを飲まなくなった状態を指すわけではありません。子どもは数か月かけて少しずつ、食べる楽しさを体験し、離乳食に慣れ、やがて形のある食べ物をかみつぶせるようになり、エネルギーと栄養素の大部分を母乳・ミルク以外の食物から摂れるようになって初めて離乳が完了するのです。

離乳開始のタイミング

「母乳やミルクを飲ませないこと」ではなかった! 正しい離乳の知識を知ろう

離乳開始の発達目安としては、「首のすわりがしっかりして寝返りができる」「5秒以上座れる」「食べ物に興味を示す」「スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる」などが挙げられます。

具体的な時期の目安は、生後5~6ヵ月頃。厚生労働省の「平成27年乳幼児栄養調査」では、離乳の開始時期を「6ヵ月」と答えた保護者の割合は44.9%と最も高く、「5ヵ月」と答えたのは40.7%でした。ちなみに、保護者が離乳開始時期の目安にしたものについては、「月齢」と答えた割合が84.3%と最も高い数字となっていました。

なお、「授乳・離乳の支援ガイド」によると、離乳の開始とは「なめらかにすりつぶした状態の食物を初めて与えた時」とされています。

離乳前の準備とその後の流れをつかんでおこう

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離乳の大まかな流れは、以下の通りです。

~離乳初期(生後5ヵ月~6ヵ月頃)~

1日1回、なめらかにすりつぶした状態の離乳食を与え、飲み込むことや舌ざわり、味に慣れさせていきましょう。母乳またはミルクは子どもが欲しがるぶんだけ与えます。

~離乳中期(生後7ヵ月~8ヵ月頃)~

1日2回、舌でつぶせる固さの離乳食を与えましょう。母乳またはミルクは離乳食後に与え、このほかに母乳は子どもが欲しがるぶんだけ、ミルクは1日3回程度与えます。

~離乳後期(生後9ヵ月~11ヵ月頃)~

1日3回、歯ぐきでつぶせる固さの離乳食を与えましょう。子どもの食欲に応じて、離乳食の量は増やしてOK。母乳またはミルクは離乳食後に与え、このほかに母乳は子どもが欲しがるぶんだけ、ミルクは1日2回程度与えます。

~離乳完了~

形のある食物をかみつぶすことができるようになり、エネルギーと栄養素の大部分を母乳・ミルク以外の食物から摂取できるようになれば離乳完了です。1日3回の食事に加えて、1日1~2回の間食を必要に応じて与えます。時期の目安は、生後 12ヵ月から 18 ヵ月頃といわれています。

NG食品も!離乳における注意点

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離乳はおかゆ(米)から始め、慣れてきたらじゃがいもやにんじんなどの野菜・果物、さらに慣れてきたら豆腐や白身魚、固ゆでした卵黄といったように、徐々に種類を増やしていきます。「はちみつ」は、乳児ボツリヌス症を引き起こす恐れがあるため、満1歳になるまでは使いません。

離乳を進めながら、もし食物アレルギーが疑われるような症状がみられた場合は、自己判断せずすみやかに医師の診断を受けましょう。

また、生後9ヵ月頃からは、食べ物を手でつかんで食べる「手づかみ食べ」をするようになります。手づかみ食べは、子どもが自らの手で食べ物の感触を体験し、自分で食べる楽しみを覚えるための重要な行動です。保護者としては「周囲が汚れて片付けが大変」「時間がかかる」といった理由から、させたくないと考えてしまう場合もありますが、なるべく積極的にさせるように心がけたいところです。

意外と誤解しがちな点も多い「離乳」。時期の目安についても記載しましたが、食欲や発達には個人差があります。子どもの様子をよく観察しながら、あせらず確実に、食べる楽しみを育んでいきましょう。

【参考文献】
『授乳・離乳の支援ガイド』(厚生労働省)

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