正しく知って梅雨を快適に!「除菌」「抗菌」「殺菌」の違いとは?

2019.05.11

だんだんと暖かく過ごしやすい気候になってきたのもつかの間、もうすぐ梅雨がやってきます。湿気が多い季節になると、カビや菌の繁殖が心配になりますよね。

そこで使いたくなるのが「除菌」「抗菌」「殺菌」を謳ったアイテムの数々。でも種類が多く、最適な製品を選ぼうと迷ったことはありませんか? つい「除菌」「抗菌」「殺菌」というキーワードに惹かれるものの、これらの違い、それぞれどんな効果が期待できるのかお分かりでしょうか……?

「除菌」「抗菌」「殺菌」、何が違う?

「除菌」「抗菌」「殺菌」の3つの言葉の定義は、法律や各種団体によって表現の違いはありますが、おおむね以下のような違いがあります。

  • 「除菌」:菌を減少させる(洗濯用洗剤や台所用洗剤、住宅用洗剤など)
  • 「抗菌」:菌を殺し減少させるのではなく、繁殖を阻止する(キッチン用品や靴下などの繊維製品、衣類の柔軟剤など)
  • 「殺菌」:菌を殺し、死滅させる(薬用石けん、ハンドソープなど)

洗剤類の表示において「除菌」と「抗菌」は明確に使い分けされている一方、「殺菌(菌を殺す・死滅させる)」や、「消毒」という表現は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(略称:薬機法)の対象となる「医薬品」「医薬部外品」でのみ使用できます。

ややこしいことに「殺菌」も「除菌」に含まれますが、薬機法により医薬品・医薬部外品以外では「殺菌」と謳えないため、「除菌」という表現がよく使われているのです。

「除菌」表示の、ここに注意!

実は、この「除菌」表示、すべての菌種についてその効果の実証するものではありません。

私たちを取り巻く細菌は多種多様、なおかつ膨大で、何種類いるのかさえもはっきり分かってはいません。つまりすべての菌種について「菌を殺す」「菌を減少させる」効果があるかどうかを試験することは不可能なのです。

「除菌」を製品に表示するには、性質の異なる代表的な2つの菌種で除菌効果を確認しているため、一般的には注意書きで「すべての菌を除菌するわけではありません」と書かれています。

「洗剤・石けん公正取引協議会」の統一基準では、除菌を以下のように定義しています。

・規約により、「除菌」とは、対象物から増殖可能な細菌の数(生菌数)を有効数減少させること*と定義されています
*ここでいう細菌にはカビ・酵母などの真菌類は含まない

・規約に定められた除菌試験方法により、代表的な2菌種(黄色ブドウ球菌、大腸菌)について試験を実施し、「除菌効果のない対照試料」に対して生菌数を100分の1以下に減少させる(除菌活性値が2以上の)能力があれば、基準を満たしていると認められます。

各製品表示には除菌の対象物や、除菌効果を得るための使用量や使い方など、効果を発揮する条件が具体的に書かれていますので、確認してみましょう。

天気予報と一緒に「除菌指数」も参考に

雑菌繁殖が気になるのが、梅雨時の洗濯物。外に干すべきか、またどのアイテムを使えばいいのかと悩んでしまうときには、雑菌の増殖しやすさを指数で表現した「除菌指数」のチェックがおすすめです。日本気象協会の天気予報専門サイト「tenki.jp」ではこの「除菌指数」を2017年より発表しています。

除菌指数とは、「雑菌の増殖と気象要素との関係を調べ、独自の予測計算式を導き出し、雑菌の増殖しやすさを5段階の指数で表現した情報」で、「ほぼ安全/菌が増殖する危険性は少なめ」とするランク1から、「菌の増殖警戒/定期的な除菌を心がけて!」とするランク5まで、5段階で指数が予報されます。

除菌指数が高い日は、「除菌」「抗菌」「殺菌」アイテムを上手に活用し、梅雨の季節をすっきりと過ごしましょう。

【参考文献】
『滅菌』『殺菌』『除菌』『抗菌』などの用語」「おさえておきたい『除菌』表示のポイント」(日本石鹸洗剤工業会)

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