簡単にできるセルフケア「腸もみ」で、腸内環境の改善を目指そう!

2019.04.26

「腸内環境を改善したい! 」というときにどんなことを思い浮かべるでしょうか。食事、運動、腸内細菌など、腸活に関するキーワードはたくさんありますが、その中で今回注目するのは「腸もみ」。

「腸もみ」とは、お腹や腸の悩みを解決し、さらに快眠や頭痛肩こり改善、免疫力アップを期待できるという簡単なセルフケアの方法です。

セラピストで養腸家の真野わかさんはセラピストであり日本養腸セラピー協会会長を務め、スクール講師や講演活動も行う、「腸もみ・食・心」のあり方で腸を整える”養腸”の提唱者です。真野さんが提唱する「腸もみ」とは、いったいどのような方法で、どのようなメリットがあるのでしょうか?

「腸もみ」は1日1分

簡単にできるセルフケア「腸もみ」で、腸内環境の改善を目指そう!
『1日1分 腸もみ ~腸そうじで内側からキレイに~』/真野わか 著/大和書房


真野さんの著書『1日1分 腸もみ ~腸そうじで内側からキレイに~』によると、腸をもんで腸を温めることで全身が温まり、さまざまな体のトラブルを解決してくれるといいます。

毎日の食事や排泄のほか、外敵から身を守る免疫機能などの仕事を一手に請け負う腸は、生まれてからこの世を去る日までずっと働きっぱなしです。24年間年中無休(無給)で働き続けるのですから、腸だって疲労します。くたびれた腸になると動きが鈍く硬くなるため、体の凝りのような血行不良や冷えが生じてくるのです。

この腸の凝りと血行不良、冷えの問題を一度に解決できる方法が「じぶんで腸をもむ」ことです。腸をもんで血液循環がよくなれば、全身の血行促進につながり、お腹はもちろんのこと、全身がポカポカしてきます。腸をもむ=血行が良くなる=全身が温かくなる。腸をもめば全身が温まるのですから一石二鳥です。(本書14ページ・15ページ)

また、呼吸に合わせて腸もみをすることで血行がよくなるだけでなく心もリラックスし、ネガティブな考え方やストレス状態を遠ざけてくれる効果もあるそうです。

小腸と大腸の役割をおさらい!

簡単にできるセルフケア「腸もみ」で、腸内環境の改善を目指そう!

腸内環境を整えたい、改善したいと考えるみなさんなら、きっと「腸」のことはよくご存じだと思いますが、「腸もみ」をする前に、小腸と大腸の役割や特徴を簡単におさらいしましょう。

栄養と免疫を司る「小腸」

小腸は絨毛という1ミリに満たない突起物を持つ3メートル以上(伸ばすと6~7メートル)の長い臓器です。ここから体に必要な栄養素が吸収され、毛細血管に溶け込み、門脈と呼ばれる消化器系特有の血管を通って肝臓、そして全身へと送られます。(本書70ページ)

便づくりと栄養分のリサイクルを行う「大腸」

大腸は小腸で吸収されなかった残りの水分の吸収を行いながら、食べ物のカスや食物繊維、腸壁の老廃物(角質)などを原料に便をつくる「ウンチ製造工場」です。大腸はミミズの動きにも似たぜん動運動という動きで便を肛門へ送ります(本書76ページ)

小腸は十二指腸、空腸、回腸の3つの部位からなり、必要な栄養や水分を吸収し不要なものを排除するとともに、ウイルスや細菌などから体を守る免疫の要として働いてくれています。大腸は水分吸収を行い、体に不要なものから腸内細菌が便をつくり出す役割をになっています。

このようにそれぞれ特徴のある小腸と大腸がしっかり動いて働いてくれることが大切。便秘や頭痛、肩こり、食べていないのに太る、太りたくても太れないなどの、体のトラブルは腸の動きの滞りからもたらされる可能性があります。それを防ぐために、腸を動かすわけですが「腸もみ」で外から腸をもむ…というわけではありません。腸を動かすのは自律神経だからです。

腸がよく動くのはこんなとき

簡単にできるセルフケア「腸もみ」で、腸内環境の改善を目指そう!

腸を落ち着かせるには、あることが必要です。あることとは自律神経の副交感神経を優位にすること。自律神経は体内の環境を整える役目を持つ、体温維持や血液循環、呼吸、消化・吸収など、ふだん何気なく生活(=生命を維持)するために機能する神経です。(本書58ページ)

自律神経は交感神経と副交感神経からなり、交感神経は運動をするときや興奮するときに活発化します。副交感神経は体が休息タイムに入り、リラックスしたときに優位になります。

腸は、副交感神経が優位の時に心地よく働きます。つまり、私たちがリラックスできると腸の動きもよくなり、腸の動きが良くなると、私たちもリラックスしやすくなるということです。(本書59ページ)

長時間のパソコンやスマホ、ゲームなどの目から刺激を受けるもの、不規則な生活、過度な緊張やストレスやプレッシャーがある状態が続いていると、腸が本来の力を出し切れない状態に。そこで、腸や体をリラックスさせてあげられるセルフケアが「腸もみ」なのです。

「腸もみ」の心得

簡単にできるセルフケア「腸もみ」で、腸内環境の改善を目指そう!

まずは「腸もみ」を始めるための「きほんのき」。いつ腸もみをするのがいいのか、回数やコツなどを本書からご紹介しましょう。

時間:起床時、就寝時、食間、入浴中、入浴後がオススメ

継続と回数:短い時間でいいので毎日続けましょう。

気分:毎日の継続が基本ですが、気分が乗らない時はお休みします。

服装:締めつけ感の少ない服装で。外で行うときは、お腹まわりがリラックスしやすいよう、ベルトやボタンなどをゆるめられるとよりいいでしょう。

リズム:呼吸に合わせたゆっくリズム。スローテンポな曲を頭に思い浮かべるのもいいでしょう。

コツ:息を吐くときに押し、自然と息が入るタイミングで手の力を抜きます。

強さ:心地いい(痛気持ちいい)と感じる強さ

(本書24ページ)

椅子やソファに座った状態や寝転んだりお風呂の中でも簡単に行うことができます。また、「腸もみ」は「あきず」「あせらず」「あきらかに」が原則。一度の腸もみで結果を出そうとせずに、ゆっくりと繰り返すことが大切だと真野さんはいいます。自分の腸が緊張して硬くなっている場合にはその原因を「あきらか」にする意識を持つことも重要とのことです。

ちなみに「妊娠中、産前産後、妊娠の可能性がある方」は、腸もみは控えたほうがいいそうです。

実践! 「腸もみ」

いよいよ実践です。小腸と大腸によってもみ方が異なり、小腸もみはダイエット、美肌、冷え性、腰痛改善、大腸もみは便秘、下痢、腸内環境の改善が期待できるそうです。

基本の小腸もみ

おへその上あたりに両手を重ねておきます。どちらの手を上に置いても構いません。お腹の真ん中あたりを手のひら全体で包み込むようなイメージです。

両手のひらでお腹を包み込んだ状態のまま、手の位置を変えずに手首を使って時計回りにぐるーん、ぐるーんとゆっくり回転させます。10~20周を1セットとし、好きなだけ行います。息を止めず、手に力を入れすぎないようにするのがポイントです。(本書30ページ)

基本の大腸もみ

利き手を下にして、人差し指、中指、薬指の3本の指の腹(第一関節)が重なるように手を合わせます。指の重なった部分を使って5ヶ所、呼吸のリズムで押しもみます。5ヶ所で1セットとして、好きなだけ行います。

1.右骨盤の内側
2.右肋骨の下
3.みぞおちの下
4.左肋骨の下
5.左骨盤の内側
(本書32ページ)

小腸・大腸の「腸もみ」に共通するのは、「無理せず、気持ちいいと感じられる状態で続けることが大切」だということ。もみしだくようなマッサージは避けましょう。

腸のおかげで私たちは生きている!

簡単にできるセルフケア「腸もみ」で、腸内環境の改善を目指そう!

私たちは、普段、何気なく生活しているように感じていますが、体内ではさまざまな器官や細菌などがそれぞれの役割を担って働いてくれています。

生命活動の維持に不可欠な要素は大きく3つ。1つ目は呼吸です。呼吸をしないと酸素が取り込まれなくなり、死にます。2つ目は「食べる」こと。そして3つ目は「出す(排泄する)」ことです。(本書50ページ)

息をしないことが「死」に直結するのは感覚的に分かりますが、食べ物を食べないこと、排泄が滞ること、腸内細菌の状態が悪いことなどはすぐに「死」と結びつかないことも多いかもしれません。

しかし、食べ物を消化・排泄し、免疫をも司る「腸」がなければ、私たちは生きられません。腸内環境の改善などに関わる腸活が盛んな今だからこそ、自分の腸の状態を知り、見直していきたいものですね。

本書では「腸もみ」の方法や腸もみアレンジ法がわかりやすく解説されているほか、小腸や大腸の役割や性格、腸内細菌、便の話、腸にやさしい食生活、腸の健康法、養腸食レシピ、腸の豆知識、糞便移植、菌活、実際の腸もみ体験談などが、わかりやすい例えも満載で、楽しく読むだけで「腸」に関することを学ぶことができ、今日から腸内環境の改善、腸もみをはじめようと思える1冊です。


pagetop