世界の発酵食品レシピvol.10:
豚肉とマッサのパエリア

2019.03.28

ポルトガルの人々にとって欠かせない調味料「マッサ」。赤パプリカのうまみと栄養がギュッと詰まった万能調味料で、さまざまな料理に活用できます。実はこのマッサ、おうちで簡単に自作できるのです。発酵の力を借りて自家製マッサを作ってみましょう。マッサを使ったパエリアの作り方もご紹介します。

発酵の力でパプリカのうまみと
栄養を引き出す
自家製マッサの作り方

赤パプリカから作られるポルトガルの調味料「マッサ(Massa de Pimentão)」。肉や魚、野菜などさまざまな食材と相性がよく、クセがないので洋食はもちろん和食にも使いやすい調味料です。

おいしさだけでなく、ビタミンや抗酸化物質などパプリカの豊富な栄養を料理にプラスできるので、冷蔵庫に常備しておくと役立ちます。Amazonやカルディなどでも手に入りますが、自作するのもおすすめです。実はとっても簡単に作ることができるんですよ。

材料は、新鮮な赤パプリカ(2個)と塩(大さじ4~5)、オリーブオイル(30ml)。

まずはパプリカを塩漬けします。パプリカを洗って水気をふき、1/4にカットして種とヘタを除きます。プラスチックなどの保存容器に塩をしき、そこに切ったパプリカを並べます。

内側が塩に触れるよう下向きに並べ、さらに上に塩をふりかけます。2段以上重ねる場合も同様に繰り返します。

キッチンペーパーやラップなどでフタをし、上に瓶などで重しをします。この状態で冷蔵庫に入れ、7日~10日ほど熟成させます。ムラなく漬けるため、2、3日たったら一度上下を返すとよいでしょう。

7日たつと、塩の浸透圧でパプリカからこんなに水分が出てきました。水をきり、キッチンペーパーでしっかり水気を拭き取ります。このとき、水で洗い流してはいけません。

あとは、オリーブオイルを加え、ブレンダーやミキサーなどで攪拌すればできあがり!

このままでも2~3週間はもちますが、さらに長期間保存する場合は、煮沸消毒した密閉容器に入れ、上部をオリーブオイルで覆ってからフタをしましょう。

できあがったマッサはパスタにあえたり、肉の下味に使ったり、このままマヨネーズやヨーグルトとあえて野菜をディップしたりしてもおいしいです。パプリカの甘みと、熟成で増したコク、まろやかな塩気が料理に奥行きを与えてくれますよ。

豚肉とマッサのパエリア

■材料(2人分)

  • 米…1合
  • 豚肩ロース肉(かたまり、または厚切り)…200g
  • グリーンピース…50g
  • 玉ねぎ…1/4個
  • にんにく…1片
  • オリーブオイル…大さじ2
  • 水…300ml
  • マッサ…大さじ2
  • 塩…ひとつまみ
  • こしょう…少々
  • レモン…1/2個

■準備
・豚肩ロース肉は食べやすい大きさに切り、マッサを大さじ1(分量外)もみ込んでおく。

【ポイント】
マッサを肉にもみ込むと、乳酸菌の働きで肉がやわらかくなります。

・玉ねぎ、にんにくはみじん切りにする。
※米はとがずに使います。

■作り方

①フライパンかパエリア鍋にオリーブオイル、にんにくを入れ中火で加熱する。にんにくが色づいて香りがたってきたら玉ねぎを加え、中火で炒める。

②玉ねぎが透き通ってきたら豚肩ロース肉、塩、こしょうを加えて炒める。肉の色が変わったら水、マッサを加える。

③フライパンの中が沸騰したら米を加えて全体をならし、グリーンピースをのせて強火にする。蒸発して水位が下がり、米が見えるくらいになったら弱火にし、フタをして15分炊く。

④フタを取り、米におおよそ汁気が吸われ、縁がチリチリと音をたてていたら炊きあがりの目安。30秒ほど強火にかけて残りの水分を飛ばし、できあがり。くし切りにしたレモンを添える。

【ポイント】
最後に強火にかけることで、パリッと香ばしく仕上がります。

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絶妙に芯が残る、アルデンテな炊き具合がポイントです。何度か作って加減を覚えれば、あっという間にパエリアが得意料理になりますよ。

一般的なパエリアに加えるサフランやトマトを使わず、調味料はマッサと塩こしょうのみ。それなのに十分なうまみと香り、コクがあり、マッサの底力を感じます。具材は肉以外に、エビや貝などシーフードはもちろん、野菜だけでもおいしいです。これ1品で主食にもおかずにもなりますね。

パプリカや豚肉に豊富に含まれるビタミンB1、Cは水に溶け出す性質がありますが、パエリアなら煮汁もすべて米に閉じ込めて食べられるので、栄養を逃さずいただけます。ビタミンB1もビタミンCも、エネルギーの生成を助け疲労回復に役立つ栄養素。新生活や年度始めで何かと疲れがたまるこれからの季節におすすめの1品です。

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