ラーメンのトッピング用にメンマを買ったものの、使いきれずに持て余してしまったことはありませんか。そのまま食べてもおいしいメンマですが、料理の材料として使うのもおすすめです。独特の食感とうま味で、いつものメニューをグッとおいしく格上げしてくれます。そのうえ、ヘルシーでダイエット向きの食材なんです。今回はメンマを使った、食べごたえ抜群のチンジャオロースの作り方をご紹介します。
食物繊維と乳酸菌で腸内環境を整える!
ヘルシーなメンマを料理に取り入れよう
メンマの原料は、麻竹(まちく)というタケノコの一種。タケノコといえば、低カロリーで食物繊維豊富な食材として有名です。さらにメンマはその麻竹を長期間熟成させて作るので、発酵によって発生した乳酸菌も豊富に含まれています。
食物繊維と乳酸菌は、腸内環境を改善してくれる最強タッグ。食物繊維は便のかさを増やして便通を整えたり、有害物質を吸着して排泄を促す効果が。乳酸菌は、悪玉菌の侵入や増殖を防いだり、腸の運動を促す効果が期待できます。腸の健康に役立つうえ、低カロリーなメンマ。ダイエットや便秘改善にうれしい食材ですね。
ちなみに、日本ではラーメンのトッピングで使われることが多いですが、メンマの故郷・台湾では炒め物にするのが一般的なのだとか。また「メンマ」という呼び名も日本特有のもの。日本にメンマを広めたといわれている丸松物産の創業者・松村氏が「ラーメンにのせる麻竹だから、メンマ(麺麻)にしよう」と考案し、それが定着したという説や、「麺の具」を意味する中国語「麺碼児(ミエンマール)」が変化したものという説など、由来には諸説があります。
とはいえ、メンマの食べ方はなにもメン(麺)のトッピングに限ることはありません。コリッとした食感や独特のうま味は、料理のアクセントにうってつけ。ヘルシーなメンマを普段の一皿に取り入れてみましょう。
メンマと牛肉のチンジャオロース風炒め
■材料(2人分)
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- 牛薄切り肉(豚でも可)…150g
- <下味>
- 片栗粉…大さじ1
- 酒…小さじ2
- しょうゆ…小さじ2
- メンマ…60~70g(汁は切って量る)
- ピーマン…2個
- 赤ピーマン…1個
- サラダ油…適量
- <調味料>
- 酒…大さじ1
- オイスターソース…大さじ1/2
- しょうゆ…大さじ1/2
- 砂糖…小さじ1
- こしょう…少々
■準備
①ピーマンは縦半分に切って、種とヘタを取り7~8mm幅の細切りにする。牛肉も同様に細切りにする。
【ポイント】
ポイント:メンマの幅に合わせて、一般的なチンジャオロースよりも太めに材料を切ります。太く切ることで、シャキシャキとした食感が生かせます。
②牛肉に下味の材料をもみ込む。炒め鍋にサラダ油大さじ1/2を入れて中火にかけ、牛肉を加えてほぐしながら炒める。肉の色が変わったらいったん取り出す。
③同じフライパンに残りのサラダ油を入れて熱し、ピーマンを強火で炒める。全体に油がまわったら②とメンマ、<調味料>を加え、サッと炒め合わせる。汁気がなくなったらできあがり。
シャキシャキ食感で食べごたえアップ!
おいしく食べて腸スッキリ
材料を炒め合わせるだけで、あっという間にチンジャオロースの完成です。シャキシャキとしたピーマンとメンマの食感で食べごたえばっちり。
メンマ自体にうま味と塩気があるので、普通のチンジャオロースよりも調味料を控えめにしていますが、深みのある味わいになっています。タケノコをスライスする手間も省けますね。
実はこのチンジャオロース、腸のそうじにぴったりの一皿なんです。便秘などで老廃物や有害物質がたまった腸をきれいにするには、「乳酸菌」「食物繊維」「油」の3大成分が有効といわれています。メンマとピーマンで腸内環境を整える乳酸菌や食物繊維を、炒め油で潤滑油となる油をしっかり摂取することで、排便を促し腸をスッキリきれいにしてくれるわけです。
また、腸に老廃物がたまると、肌荒れや老化の原因になるともいわれています。腸のそうじは、美肌やアンチエイジングにも効果的なんですね。
いつもの料理にメンマをプラスして、腸をスッキリきれいに保ちませんか。
【参考文献】
「メンマ」(和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典/講談社)
「メンマについて」(丸松物産株式会社 公式サイト)