歯周病で腸内環境が悪化!? お口と腸の関係

2017.01.25

歯周病菌が腸内環境のバランスを崩す!?

糖分を多く摂取したり、ブラッシングが悪かったりすると、たまる歯垢(プラーク)。歯垢1mgには10億個もの細菌が存在し、歯周病の原因になってしまいます。多くの方がかかる恐れのある歯周病ですが、単に口腔内だけに影響があるだけではありません。実は、口の中の健康状態が、腸内環境に影響を及ぼしていることがわかってきたのです。

腸内細菌の割合は、有用菌が2割、有害菌が1割、日和見菌が7割というバランスが理想形です。しかし、ストレス、老化、食生活の乱れ、抗生物質の服用などによって、腸内細菌のバランスが崩れると、有害菌が増加して、腸の調子が悪くなったり、糖尿病、高血圧、心臓病といった現代病に、かかりやすくなったりしてしまうのです。

そして、歯周病も、腸内バランスが崩れる原因のひとつなのです。なぜ、歯周病が、腸内環境に関わってくるのでしょう?

歯周病菌と腸内フローラと全身の健康は繋がっている

新潟大学大学院 医歯学総合研究科 口腔保健学分野の山崎教授の研究によると、口内にある歯周病原細菌を飲み込むことで、腸内細菌に変化が現れるそうです。腸は第2の脳と言われるほど重要な器官。ですので、腸内環境が悪化すると、その影響は全身にも悪影響をもたらしてしまうのです。

口の中の細菌が食べ物や唾液と一緒に体内へ

歯周病の原因菌のひとつに、ジンジバリス菌があげられます。ジンジバリス菌は酸素を嫌う菌で、歯と歯茎の間に入りこみ、取れにくい菌です。これが食べ物や唾液と一緒に腸内に流れ込むと、血液中の内毒素を増加させ、さまざまな組織や臓器に流れ込み、炎症を引き起こしてしまうのです。

腸内環境がバランスを崩すと全身の健康に影響が!

小腸では、食べものが消化酵素と混じり合い、必要なものが吸収され、吸収されなかったものは大腸に運ばれ、分解されはじめます。ここで分解される物質は「酢酸」「プロビオン酸」「酪酸」などと言った有機酸。これらは腸に良い作用を起こしますが、逆に悪い作用を起こす「尿毒素」などの有害物質を作ってしまう場合もあるのです。この有害物質は、腸内環境を悪化させ、全身の健康にも悪影響をもたらしてしまうのです。

腸内環境が悪化することで口臭につながる

逆に、腸内環境のバランスが乱れると、口臭の原因になるということも、わかってきました。腸内環境が悪化し、有害な菌が増えると腸内では腐敗による有毒ガスが発生します。ここで発生した有毒ガスは、基本的に、便やおならと共に排出されるのですが、排出されなかったガスの一部が、血液によって体内を巡ることとなり、それが呼気として排出され、口臭の原因になってしまうのです。ですので、口臭が気になることがあれば、口の中の衛生面だけでなく、腸内環境も意識するようにしてみましょう。原因のひとつを解消することができるはずです。

お口も腸も一緒にケアしよう!

多くの疫学調査や研究から、糖尿病、心筋梗塞、動脈硬化、バージャー病等といった疾患を引き起こす誘因になっている、歯周病や口腔内疾患。「口」と「腸」は、一見まったく関係ないように思えますが、「口腔内」、「腸内環境」、どちらか一方が不調になると、全身の健康にも悪影響が起こってしまいます。日頃から歯磨きなどのお口のケアと同時に、腸内環境も見直して、健康な生活を送りましょう!

【参考】
http://www.jacp.net/perio/about/
http://www.niigata-u.ac.jp/wp-content/uploads/2016/04/260501.pdf

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