便秘とは……!? その対策本当に合っていますか?

便秘は一時の現象ではありません

便秘をしているから便秘薬を飲む。そんな習慣がついていませんか? たしかに、何日も便通がないのであれば、ひとまず便を出すことも大切。けれど、便秘はその日に便が出たかどうかだけではなくて、根本解決を目指さずに悩みが解消されるものではありません。みなさんも、便秘について、いま一度考え直してみてはいかがでしょう?

便秘とは

便秘とは便の出ないこと。と、簡単に済ませがちですが、本来便秘とは、腹部膨満感・腹痛・便の停滞感・残便感・排便困難などがあって、排便回数や排便量が少なくなっている状態をいいます。つまり便の回数が週に2~3回などと少ない場合でも、不快感がなければ便秘ではないと位置付けられています。そんな便秘には種類があり、対処法はその便秘に応じてさまざま。きちんと原因を知って対策を立てていくことが大切です。

便秘の種類-弛緩性便秘

弛緩性便秘とは、大腸の筋肉のゆるみが原因で便が押し出されない便秘をいいます。便が大腸で停滞している時間が長くなってしまうので、水分が多く吸われてしまうのです。この便秘の場合には、便を押し出すサポートとして、水分摂取が欠かせません。たんぱく質などの不足で、筋肉が落ちるようなことがないように注意しておきましょう。

有用菌のエサとなるよう、食物繊維やオリゴ糖をしっかり摂りましょう。食物繊維は、排便量を増やしてくれる不溶性食物繊維と、便の水分コントロールに役立つ、水溶性食物繊維をバランスよく摂ることもお忘れなく!

また、食事量が少ないと、便を形作る材料が足りないので、なかなか便が出ません。黒く固い便となってしまったり、お腹が張ってしまったりするような場合は、食事量を見直すことも大切です。

便秘の種類-痙攣性便秘

痙攣性便秘は、ストレスなどから起こる便秘です。腸管の運動や分泌を司る、自律神経の乱れにより腸管が緊張状態となって引き起こされます。下痢と便秘を交互に繰り返すので、食物繊維の摂り方には注意が必要です。

便秘薬や食物繊維の摂り過ぎが、かえって痙攣性便秘を悪化させてしまっている場合もしばしば。腸管を刺激する不溶性食物繊維は控えて、海藻やこんにゃく、果物などに含まれている水溶性食物繊維を摂るようにしましょう。

酸味や香辛料、アルコール、カフェインなども要注意。暴飲暴食や濃い味付けも刺激となってしまうので避けるのが無難です。ストレス解消など、違った面からもアプローチして解決を目指しましょう。

便秘の種類-器質性便秘

器質性便秘は腸閉塞やがんなどの原因疾患があったり、ほかの器官の疾患があったりすることに由来する便秘です。腸管が狭まっていて、便が通過できないような原因が考えられることも……。

このような便秘に気が付かず、便秘薬などに頼っていると、大きな病気を見落としてしまう危険性があるため要注意。長期に渡り便秘だと感じでいるのであれば、こういった器質性便秘の可能性もあります。もし思い当たる節があるなら、一度内科を受診しておく方がいいかもしれません。

「便秘だから食物繊維を摂ろう」は間違い

便秘の種類を見てみると、すべての便秘に食物繊維が有効とは限らないことがおわかりいただけたのではないでしょうか。きちんと食事を摂って必要な栄養素をエネルギーに変えたり、身体のすみずみに使ったりしていれば、その後の残渣は不要物としてきちんと排泄されるのが正しいサイクル。これが滞るということは、やはりどこかに不調が隠れているのです。心当たりのある方は、きちんとご自身の身体と向き合って、自分の便秘を分析することから便秘解消法を探してみませんか?

【参考】
『臨床栄養学』中村丁次・小松龍史・杉山みち子・川島由起子 編集 南江堂
『臨床栄養学』南江堂 中村丁次・小松龍史・杉山みち子・川島由起子 編集
『「食事」を知っているだけで人生を大きく守れる』細川モモ著 ダイヤモンド社
http://www.skincare-univ.com/article/001741/

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