まだ言葉を話せない赤ちゃんにとって、 うんちは健康をはかるバロメーター。出ないと心配になるものの、どのタイミングで小児科に行くべきなのか、どう対処したらいいのか迷うこともあると思います。
そこで、赤ちゃんのお通じをチェックするポイントや家庭でできる対処方法について、詳しく見ていきましょう。
目次
赤ちゃんのお通じをチェックするポイントは?
赤ちゃんによって排便のペースには個人差があり、一概に「何日ごとに排便があれば良い」とは言えません。毎日出る赤ちゃんもいれば、2日くらい出ない赤ちゃんもいます。
まずは、排便があってもなくても「機嫌よく過ごしているかどうか?」で判断しましょう。
また、2〜3日に1回の排便であっても、排便時に苦しむことなく楽に排便できていればOKです。
一方、気をつけなくてはならないのは、便が硬くスムーズに排便できておらず排便時に痛がったり、母乳・ミルクを吐いてしまうときです。このような場合は、ケアが必要になるため、判断に迷うようなら小児科で医師に相談しましょう。
スムーズに排便できなくなるのはなぜ?
原因はさまざまですが、大きくわけて次の4つが考えられます。
1.水分不足
母乳や水を飲む量が少ない。離乳食が始まった赤ちゃんにも見られる症状です。
2.腸内細菌のバランスの変化
離乳食により、腸内細菌のバランスが変化した。
3.母乳・ミルクや離乳食の量が少ない
便の元になるミルクや離乳食をあまり摂らない。
4.腹圧が足りない
排便の際に使うおなかの圧力が足りない。これは、成長とともに改善されることもあります。
この他には腸の異常が原因になる場合もあります。お通じの不調が1週間以上続くなど、気になる場合は病院に行くことをおすすめします。
家庭でできるお通じ対策
赤ちゃんのお通じ対策で大切なことの一つが、生活リズムを整えることです。母乳やミルクは規則的に与えましょう。離乳食が始まっている場合は、お通じに良いとされる食物繊維の量が多いものや、乳酸菌がたっぷり含まれる食物を摂取させるよう心がけます。 また、就寝時間を決めて、自律神経の働きを整えるのも重要です。
症状が軽い場合は、ホームケアで対応しましょう。マッサージは手軽にできて、赤ちゃんとのスキンシップの時間にもなるのでおすすめです。
マッサージ
赤ちゃんのお通じが気になる場合は、次の2つの方法を試してみてください。
「の」の字にマッサージ
手のひら全体を使います。おへそのまわりを「の」の字を描くように優しくマッサージしましょう。赤ちゃんのおなかがわずかにへこむくらいの力で、あまり圧力をかけすぎないように気をつけてください。また、やさしくマッサージするために、入浴時なら石鹸をつけたり、入浴時以外ならベビーオイルを使用するなど工夫して行ってください。
足の前後運動
両足を交互に動かします。優しくゆっくり動かすことがポイントです。まだ自分で自由に手足を動かせない赤ちゃんに効果的です。
上半身を起こせる赤ちゃんの場合、腹ばいの姿勢にするのもOKです。おなかへの刺激になります。
綿棒浣腸
綿棒で肛門を優しく刺激して、便意をうながす方法です。
<必要なもの>
・大人用綿棒
・ベビーオイル(またはオリーブオイル、ワセリン)
<方法>
1.綿棒にベビーオイルまたはワセリンをたっぷりとつけます。
2.綿棒を1㎝ほど肛門に入れて、「の」の字を書くようなイメージで、ゆっくりと回してしてから引き抜きます(10秒くらい)。
上記の方法を試しても改善されない場合は、早めに小児科を受診しましょう。あらかじめお通じの不調が続いている日数や食欲、機嫌などをチェックしておき、診察時に伝えると診断がスムーズにおこなわれます。うんちのついたオムツを用意するのもいいそうです。
赤ちゃんのうんちが出ないと、お母さんも心配になってしまうもの。家庭でのケアも大切ですが、不安なときは小児科に相談しつつ、赤ちゃんのスッキリしたお通じに働きかけましょう。
【参考】
マイナビウーマン子育て 赤ちゃんの便秘で困ったら綿棒浣腸はいかが?【ママ女医と娘の○○な日常 vol.26】
公益財団法人 母子衛生研究会 赤ちゃん&子育てインフォ 便秘編