便秘解消のためには、便秘薬や食生活の見直しなど、さまざまなアプローチがありますが、対策の一つとして注目したいのが、おなかの調子を整える作用のあるハーブティーを取り入れることです。リラックス効果や美容効果など、さまざまな働きをするハーブティー。なかでも、今回は腸内環境改善や便秘解消に効果のあるハーブを紹介します。
効果のあるハーブはおもに5種類
腸内環境改善や便秘解消に役立つハーブで代表的なのは、「カモミール」「ダンデライオン」「ローズヒップ」「フェンネル」「ペパーミント」です。それぞれ特徴があるので、好みのハーブを選ぶといいでしょう。
・カモミール
カモミールはリラックス効果があることで知られています。不安なときやストレスをやわらげたいときに最適です。また、消化を促したり抗炎症作用があったりするため、ストレスによる胃炎にも効果を発揮します。
気をつけたいのは、カモミールにふくまれる抗炎症作用のある成分・カマズレンがそのままでは生成されていないこと。熱を加える必要があるため、温かいハーブティーにしたり、ホットミルクとともに楽しんだりするといいでしょう。
・ダンデライオン
ダンデライオンはたんぽぽのことです。昔から漢方薬やアーユルヴェーダで使われており、ノンカフェインの「たんぽぽコーヒー」が広く知られています。利尿作用や便の排出をうながす効果があるため、体内の余分な水分や老廃物を出してくれます。便通改善やむくみ解消にオススメです。
また、消化を助ける効果もあり、胃の調子が悪いときにも力を発揮してくれます。肝臓の解毒作用や胆のうの働きを高めることにも効果的なため、二日酔いのときにも◎。
・ローズヒップ
ローズヒップは美容にいいことが知られており、レモンの約20倍ものビタミンCが含まれています。さらに、ローズヒップのビタミンCは熱にも強いことが特徴。ビタミンCは腸内の有用菌のえさになるので、腸内環境を整えて便秘解消の効果が期待できます。また、利尿作用にも優れているため、余分な水分も排出してくれます。ハーブティーを作ったあと、実をそのまま食べることもできます。
・フェンネル
日本では茴香(ういきょう)という名前をもち、代表的なのはスイートフェンネル、フローレンスフェンネル、ブロンズフェンネルです。利尿作用や発汗作用に加えて腸のぜん動運動をうながす作用もあり、腸内にたまった老廃物を体外へとだしてくれます。
フェンネルはハーブティーで楽しむだけでなく、オイルを抽出しアロマオイルとして使うことも可能です。アロマオイルに使われているのはスイートフェンネル。種子から採れるオイルを希釈して腸マッサージに使えば、その効果を得ることができます。
・ペパーミント
スッキリとした清涼感が人気の、メントールの香りが楽しめるペパーミント。ミントにはリフレッシュ効果があり、気持ちを落ち着かせることでストレス対策にもなります。ストレスは胃腸の大敵ですから、ぜひ緩和させたいもの。また、メントールの香りには胃腸の調子を整える効果もあり、食後にハーブティーとして飲めば消化をうながしてくれます。
さらに腸の動きを助けることで便の排出もスムーズにおこなわれ、便秘解消に。消化器系をサポートするため、食べすぎたときや二日酔いのときにもおすすめです。
どのハーブも腸内環境改善や便秘解消に役立ち、とても魅力的です。今までハーブを取り入れていなかった方は、この機会に取り入れてみてはいかがでしょうか。
【参考】
飲むだけで便秘解消に 「フェンネル茶」のメリットと注意点
『はじめてのハーブティーの教科書: 症状別でわかりやすい!』(PHP研究所)佐々木薫著
肌の悩みや便秘に効く!ローズヒップティーの嬉しい効果効能
ハーブティーの効果効能。カフェインゼロで安心して飲める10種