《薬剤師監修》下痢が続くのは薬の副作用が原因の場合も!?

2018.04.13

下痢は生理反応により体の排泄機能が通常より高まっている状態です。本来であれば、下痢を止めることは体に異物をため込むことにもつながるため、良くないこととされています。しかし、医薬品の副作用で生じる下痢は、放置すると重症化する場合もあるので注意が必要です。今回は、少し違う視点から下痢の原因を見ていきましょう。

医薬品による下痢とは

下痢とは、通常よりも水分が多い便や形のない便が、頻回に排出される状態をいいます。下痢はさまざまな原因によって起こります。下痢の持続期間が2週間以内なら急性、2~4週間なら持続性、4週間を超える場合は慢性と定義されます。

急性下痢症の90%以上は感染症が原因で、慢性下痢症の原因のほとんどは非感染性ですが、それぞれ医薬品による下痢の可能性もあります。医薬品が原因の場合、服用後すぐに起こる急性的な下痢と、服用後1~2ケ月経過してから起こる慢性的な下痢の両方があります。一般には医薬品を使用し始めて1~2週間以内に起こることが多いと言われています。

原因になる医薬品とは

突然の副作用で下痢を起こす医薬品はさまざまありますが、放置すると重症化するものもあります。
下痢の副作用が多い医薬品として抗がん剤、抗菌薬、免疫抑制薬や一部の消化器系の薬、痛風発作予防薬などがあり、特に痛風発作予防薬は重度の下痢を引き起こすことがあるので注意が必要です。

また、高齢者、腎機能や肝機能障害者、体が弱っている患者なども、これらの医薬品による下痢の副作用が起こりやすいといえます。

医薬品の副作用と分かれば下痢止めを併用することもありますが、下痢止めを服用しても症状が改善しない場合には、医師又は薬剤師に連絡し相談することをおすすめします。

もしも下痢になってしまったら

医薬品による下痢の可能性がある場合には、そのままにせず医師又は薬剤師に連絡し、症状の詳細を伝えるようにしましょう。

なお、下痢をすると水分を奪われてしまいます。一気に水分を摂るのではなく、冷たい飲み物やコーヒー、炭酸などの刺激があるものは避け、白湯や常温の飲み物を少しずつ飲みながら胃腸を休めてあげましょう。

また食事をとる際には、腸への刺激が少なく消化しやすい食材を使って体の抵抗力を上げていきましょう。柔らかいご飯やうどん、さといも、じゃがいも、卵、鶏のささみ、柔らかい赤身の牛肉、白身魚、豆腐、納豆、バナナ、りんご、ヨーグルトといった食材がおすすめです。

お腹を冷やさないように温めてあげたり、ストレスを減らせるように休息をとったりすることも大切です。

下痢が起きる原因について、感染症以外の視点でお伝えしました。感染症であれば、下痢は細菌やウイルスを出すためにも止めてはいけない症状です。しかし、ある医薬品を飲み始めてから下痢が起きるようになった場合には、医薬品の副作用が原因となっている場合もあります。放置すると重症化する恐れもあるため、心当たりを感じたらすぐに受診することをおすすめします。

【参考】
重篤副作用疾患別対応マニュアル「重度の下痢」|厚労省

この記事を監修してくれた方

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宮本知明

薬剤師。総合病院で薬剤師を経験。学生時代の病院・薬局の6カ月の実務実習と薬剤師になってから仕事をしていく中で、患者さんの薬依存の実態、減薬されていかない現状を目の当たりにし、現代医療と薬に疑問を持ち始める。自然療法・心理療法の資格を習得し、講師業・執筆業を通じて薬を減らす健康管理から豊かな人生へ導く「ホリスティックヘルス」を個人・家庭から促す啓蒙活動を現在行っている。
日本ホリスティック医学協会専門会員。日本抗加齢医学会会員。日本プライマリ・ケア連合学会会員。
宮本知明公式ブログ http://holisticpharmacist-tomo.com/

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