<専門家直伝>肛門筋トレでスリムボディになるってホント? 前編

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薄着の季節になると気になるのが、ポッコリおなかやおしりのたるみです。肛門まわりには、人の内臓や骨盤を支える「肛門筋」と呼ばれる骨盤底筋群があります。この肛門筋を鍛えることにより、ヒップアップや下腹スッキリなど、ダイエットにも効果があるのだとか。

今回は2回にわたり、女性医療クリニックLUNA・ANNEX内にあるLUNAヘルススタジオ専任トレーナーの峯尾賢さんにお話をうかがいます。まずは、肛門筋を鍛えることでスリムアップ効果があらわれる理由や、その方法について紹介します。

肛門筋って、いったいどこのこと?

「肛門筋」と言っても、ある特定の筋肉を指しているわけではありません。ひとつの筋肉を単独で動かすことはないので、さまざまなはたらきをする筋肉が肛門のまわりをUの字型にぐるりと囲むようについています。

肛門筋といわれる筋肉の代表的なものは、以下になります。

・肛門挙筋(こうもんきょきん)…恥骨直腸筋、恥骨尾骨筋、腸骨尾骨筋からなる

・肛門挙筋群…肛門や直腸、女性器などの骨盤内臓を支える

・内肛門括約筋や外肛門括約筋…肛門括約筋と呼ばれ、肛門をしめたり、ゆるめたりする

つまり、肛門筋はこれら骨盤底筋群の一部ととらえるといいそうです。

なぜ肛門まわりの筋肉を鍛えるとスリムになれるのか?

女性の場合、加齢や肥満、出産などで骨盤底を支える骨盤底筋群がゆるみ、筋力が衰えることにより、尿もれや便もれなどの症状を起こしやすくなります。

肛門まわりの筋肉をはじめとした骨盤底筋群を鍛えると、尿もれや便もれなどの予防や改善効果はもちろん、連動している大腿四頭筋(だいたいしとうきん)や臀筋(でんきん)、腸腰筋(ちょうようきん)、内転筋群(ないてんきんぐん)、腹横筋(ふくおうきん)といった筋肉も鍛えられると峯尾さんはいいます。

「筋肉が鍛えられることで基礎代謝があがり、血流もよくなります。その結果、汗などの老廃物を排出しやすくなるほか、便秘の解消にもつながります。自律神経やホルモンのバランスも整うため、冷え性やむくみも改善されます」

また、本来骨盤は少し前傾した位置にありますが、骨盤底筋群の筋力の衰えによって後傾してしまい、内臓が下垂してしまうそう。ポッコリおなかや、おしりが下がる原因になることもあります。

「筋トレによって骨盤が正しい位置に戻れば、内臓も元の位置に戻るのでポッコリおなかが改善されて下腹がすっきりします。それから、肛門まわりの筋肉を鍛えることは、否応なしにおしりの筋肉を動かすことになるので、中臀筋(ちゅうでんきん)が鍛えられてヒップアップが期待できます」

骨盤底筋を鍛えるエクササイズ、ピフィラティスとは?

スリムアップにつながる骨盤底筋群のエクササイズとして、峯尾さんが紹介するのがピフィラティスです。

「ピフィラティスは、ペルビックフロアマッスル(骨盤底筋)の略語と、ピラティスをかけ合わせた造語で、アメリカの泌尿器外科医で骨盤底筋外科医のブルース・クロフォードが開発したエクササイズです」

被験者に筋電図をつけて、約120種類のエクササイズから骨盤底筋の収縮を検証。より効果の高い10種類を抽出したものがピフィラティスです。現在は、欧米を中心に注目されているそうです。

「ピフィラティスはもともと、尿もれや便もれ、内臓器脱、過活動膀胱炎、間質性膀胱炎(かんしつせいぼうこうえん)などの症状を改善するために開発されたものです。骨盤底筋を鍛えるエクササイズのため、ボディメイクやダイエットにも効果が期待できます」

ピフィラティスには、ひとつのエクササイズの中に必ず3つの筋力トレーニングが含まれています。

アイソトニック運動

関節を動かしながら筋肉に力を入れる反復運動。

アイソメトリック運動

筋肉に力を入れたまま動かさない運動。

プライオメトリック運動

筋肉の急な収縮を繰り返す運動。

「アイソトニック運動とアイソメトリック運動は、持久力を支える遅筋を鍛え、プライオメトリックス運動は、瞬発力を支える速筋を鍛えます。つまり、ピフィラティスは、骨盤底筋の遅筋と速筋、両方を鍛えることができるエクササイズなのです」

スリムアップにもつながる肛門筋を鍛えることでスリムアップするための方法として、後編では、とくにスリムアップ効果が期待できる3つのピフィラティスを峯尾さんに教えていただくとともに、日常生活で簡単にできる、骨盤底筋を鍛える方法などを紹介していただきます。

【取材協力】

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峯尾 賢

鍼灸マッサージ師・健康運動実践指導者・メディカルトレーナー・PfilAtesTMインストラクター・ダイエットアドバイザー。ANNEX内にあるLUNAヘルススタジオで、パーソナルトレーナーと鍼灸治療を担当。

LUNAヘルススタジオ:http://www.luna-clinic.jp/column/medical29.html

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