参拝して健康に? おなかの神様がいる神社

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外出先での突然の腹痛、困りますよね。すぐにトイレに行けない状況の場合、思わず「神様助けて!」と願ったことはないでしょうか。困ったときの神頼みなんて言葉もありますが、実際におなかの神様がいる神社もあるのです。

そこで今回は、おなかの健康を守ってくれる神様がいる神社をご紹介します。

高倉神社(京都府)

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京都にある高倉神社には、後白河法皇の第二皇子・以仁王(もちひとおう)が祀られています。

平安時代の末期である12世紀後半は、後白河法皇による院政が始まった時代。同時に、平家が大きく栄えていた時代でもありました。平清盛は太政大臣の職に就き、わがままで横暴な振る舞いを増すばかりでした。治承3年(1179)には、後白河法皇は鳥羽殿に幽閉され、翌年には以仁王の弟・髙倉天皇が退位させられました。次の天皇は、平家にゆかりのある安徳天皇です。

平家の横暴に対し、源氏で力を持っていた源三位頼政は以仁王とともに平家を倒す戦いを始めました。しかし戦いに負けてしまい、頼政は刀で自殺、以仁王は流れ矢にあたり重症を負ってしまいました。

流れ矢で亡くなったと偽りの情報を残して、以仁王は頼政の領地、丹波路へと逃げ切り、現在の里宮髙倉神社に到着しました。

里の人たちが笛や太鼓で田楽踊りを舞う「ひやそ踊り」で王を慰めますが、以仁王の矢傷の具合は悪くなるばかり。治承4年(1180年)6月9日に「後世、庶民の腹痛の悩みを吾れ代わって救わん」との言葉を残して、29歳で他界されたといわれています。

そして翌年、養和元年(1181年)9月9日に以仁王の神霊が現在の高倉神社の場所に移され、「髙倉天一大明神」として祀られる高倉神社が創建されました。

ご利益には「腹痛(はらいた)救護」や「胃腸病の快癒」があります。おなかの健康祈願に関するお守りも「御守」「健康御守」「病気平癒」などがあります。受験期間中におなかの調子が悪くなったりしないよう、「全てをお守り下さい」という意味で 「御守」を選ぶ方もいます。

以仁王のために里の人々が舞った「ひやそ踊り」は、現在も秋の例大祭に奉納されています。「(痛みを)癒そう」と声をかけながら踊ったことが「ひやそ踊り」になったという説が残っているそうです。

高倉神社
京都府綾部市高倉町奥路45
http://www.kyoto-jinjacho.or.jp/shrine/12/49/index.html

新熊野神社(京都府)

平安時代の末期に後白河法皇によって創建された神社です。鳥居の左側でひときわ目を引くのが、樹齢900年と推定される「影向の大樟(ようごうのおおくすのき)」です。
いまなお成長を続けているその姿から、「健康長寿」「病魔退散」、とくに「おなかの神様」としてご利益があるといわれています。京都市の天然記念物に指定されている貴重な木です。

影向の大樟は、新熊野神社創建の際に紀州熊野から運ばれ、「後白河法皇お手植えの樟」と伝えられています。「影向」とは、神仏が現れることを意味します。大樹から延びている大きな枝が空を飛んでいる龍に見えるため、龍に乗った弁財天、樟龍弁財天として信仰されています。また、熊野の神の化身(仮の姿)を意味する「樟大権現(くすのきだいごんげん)」とも呼ばれています。

おなかの弱い人が影向の大樟をさするといいとされており、安産のご利益もあるそうです。分身である「さすり木」も近くにあるため、こちらをさするのもいいですよ。多くの方にさすられているため、表面がツルツルとしています。

おなかに関するお守りは「健康長寿」があり、色の種類は赤、緑、紫、ベージュです。手術を受ける人や入院中の人には、御神木「椥(なぎ)」の枝も添えてくれます。

新熊野神社
京都府京都市東山区今熊野椥ノ森町42
http://imakumanojinja.or.jp/

杉尾神社(和歌山県)

「おはらさん(おなかの神様)」として信仰されている神社で、その由来は2つあります。

1つ目は、大蛇の腹部を祀ったというもの。はるか昔、紀の川の河口に大きな蛇が流れ着きました。その蛇は玉をくわえており、金色に光る杉織状になった輪が腹部にあります。とても立派な足もついていました。

この姿を見た人たちは大蛇を神の化身と思い、頭部、腹部、足と3つにわけることに。頭部は小野田、腹部はこの杉尾神社、足は千種神社に祀られたといわれています。

2つ目の由来は、当地から赤穂に嫁ぐ予定の娘が、嫁ぐ前夜に腹痛におそわれたというもの。その腹痛はあまりにはげしく、娘はうわ言で「北の山に埋もれている古い器があるから、それにて亀の川の水を汲み神社に供えてほしい」といいました。

言われたとおりにしてみたところ、娘の腹痛は治まり、無事に嫁げたという話です。

杉尾神社では、「お腹痛けりゃ杉尾のお宮、腹のくろいのはなおりゃせぬ」という言葉があります。神様が腹痛を治してくれるとしても、腹黒さは直らないなんて、おもしろいですね。

また、杉尾神社では大きな「しゃもじ」が奉納されています。しゃもじを供えることで「しゃくもち(腹痛)」を治してもらおうというお祈りを昔の人はしたそうです。

杉尾神社
和歌山県海南市阪井1858番地
http://www.wakayama-jinjacho.or.jp/jdb/sys/user/GetWjtTbl.php?JinjyaNo=2007

突然おそってくる嫌な腹痛。つらい思いをしないためにも、おなかの神様にお参りをしてみてはいかがでしょうか。安心感で気持ちも晴れ晴れとするかもしれません。

※2018年3月21日時点の情報です。最新情報は各神社にご確認ください

【参考】
高倉神社
http://www.kyoto-jinjacho.or.jp/shrine/12/49/index.html
新熊野神社
http://imakumanojinja.or.jp/
KYOTOdesign 新熊野神社
https://kyoto-design.jp/spot/4941
杉尾神社
http://www.wakayama-jinjacho.or.jp/jdb/sys/user/GetWjtTbl.php?JinjyaNo=2007
和歌山の民話 おはらはん
http://wave.pref.wakayama.lg.jp/bunka-archive/minwa/02.html
わかやま記紀の旅 ~古事記・日本書紀からたどる和歌山の旅~
杉尾神社
https://www.wakayama-kanko.or.jp/marutabi/kikinotabi/map/n-sugio.html

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