おならは健康をもたらす恵の神? おならの歴史エピソードを紹介

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おならが出そうになっても、人前だと臭いや音が気になって、つい我慢してしまうことも少なくありません。我慢し続けた結果、おなかにガスがたまって苦しくなることもありますよね。そんなおならにも歴史があるようです。

ここでは、世界で知られるおならの歴史エピソードをご紹介します。

おならの起源? 古代エジプトで信仰された「おならの神様」

古代エジプトではおならの神様が信仰されていました。その名も「(クレピトゥス)」。おならをタイミングよくすることで病気や死をまぬがれたと信じたエジプト人が、おならへの感謝の言葉を刻んだ板を神殿に奉納していたといわれています。

祭壇には、しゃがんで肘と膝をつけ、両手で頭を抱え、頬を膨らませている神の像が飾られていたそう。歴史家の多くが「精一杯いきんで放屁している様子」と認める、ユーモラスな姿をしています。現在は“恥ずかしいもの”とされるおならですが、古代エジプトでは健康をもたらす恵みの神だったようです。

長寿のお坊さんが江戸幕府の三代将軍に教えたおなら健康法

日本にも、おならの健康エピソードは存在しています。日光東照宮を造営し、108歳まで生きたとされる天海僧正が、長寿のために「おなら健康法」を実践していたのです。

あるとき天海僧正は、徳川家の三代将軍・徳川家光に長生きの秘訣を聞かれました。僧は「長命は粗食、正直、日湯、陀羅尼、おりおり御下風遊ばさるべし(長寿のためには粗食にし、心正しく素直に、お風呂に入り、仏教の呪文を唱え、ときどき遠慮なくおならをしなさい」」と答えたそうです。「おりおり御下風遊ばさるべし」の御下風(ごかふう)が、昔の言葉で「おなら」のこと。このエピソードから、江戸時代の人たちもおならを恥ずかしいと思って、控えていたことがわかります。

「屁一つは薬千服に向かう」ということわざもあります。おならをすることは、薬を千服分飲むよりも効果のあることを意味します。僧の言う通り、おならを出すことは健康だけでなく、長寿のためにも重要のようです。

昔から人々の間で、健康や長寿をもたらすものと考えられたおなら。さすがに人前で堂々とするのは恥ずかしいですが、人気のない場所でする、トイレに駆け込むなど、なるべく我慢しなくていいようにしたいものです。

【参考書籍】
「おなら大全」(作品社)
「おなら考」(文春文庫)

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