ビフィズス菌が精神状態を左右する!? 数々の研究報告で明らかに!

ビフィズス菌と精神、どんな発表がある?

今年3月、「日本農芸化学会2017年大会」において、ビフィズス菌(ビフィズス菌M-63)を摂取すると精神状態を改善する効果が発表されました。

腸内を健康にすることで知られるビフィズス菌には、実は私たちの精神症状にも良い影響をもたらすことが注目されています。最新研究も含め、ビフィズス菌と精神症状の関係を見ていきましょう。

災害における精神状態をビフィズス菌が改善

今回精神状態の改善が発表されたビフィズス菌は、森永乳業とマレーシアにあるマレーシアサインズ大学の共同研究で使用された「ビフィズス菌M-63」。

「日本農芸化学会2017年大会」で発表された研究で、2014年12月にマレーシアのクランタン州を中心に起きた大洪水の被災者を対象に、「ビフィズス菌M-63」の粉末(25億個/包)を1日1包、3か月間摂取してもらったところ、被災者の精神状態の改善効果が報告されたのです。

大規模な洪水災害では、衛生環境の悪化によって病原菌の増加や被災者の体力低下が生じることから、被災者の精神状態にも大きな悪影響がおよびます。今回の研究結果から、今後「ビフィズス菌M-63」が災害時や通常時の健康増進に役立てられることが期待されています。

その他に報告されているビフィズス菌研究

腸内環境と精神症状のつながりについてはなかなかイメージがつきにくいかもしれませんが、実はこれまでもさまざまな研究がされています。ビフィズス菌をはじめとする有用菌が精神に与える影響が注目されているのです。

・腸内有用菌とうつ病の関連性

国立精神・神経医療研究センターと某企業の共同研究では、腸内の有用菌が少ないと、うつ病リスクが高まることが明らかになっています。

研究によると、大うつ病性障害患者43名と健常人57名を対象にビフィズス菌と乳酸桿菌(ラクトバチルス)の菌量を測定したところ、大うつ病性障害患者にはこれらの有用菌が少ない人が多かったそうです。

また、大うつ病性障害患者の中には、下痢や便秘などの慢性的なトラブル症状が、不安やストレスで強くなるストレス性心身症を合併している人も多く、ビフィズス菌・乳酸桿菌が一定の菌数以下である人は、その罹患リスクも高まることが明らかになりました。

・ビフィズス菌を含む乳酸菌飲料における心理症状の改善

東邦大学医療センター大森病院が機能性消化管障害患者を対象に行った、某企業との共同研究によると、ビフィズス菌を含む乳酸菌飲料を4週間飲用した結果、飲用前に比べて“イライラ感”が低下するなど、心理自覚症状の改善が確認されました。

・腸内細菌と発達障害の関係

海外の研究では、腸内細菌の数が発達障害(ASD)の症状にも影響していることがわかっています。

研究結果によると、苛立ち・多動・社会的引きこもり・常同行動・不安症状などを持つASD児の24%に、少なくとも下痢・嘔吐・便秘・腹部膨満感などの慢性的な消化器症状があり、これらの消化器症状がASDにも影響を与えているのだそうです。子どもの身体的・精神的な発達には、腸内に十分なビフィズス菌を持っていることが重要視されています。

ビフィズス菌が腸と心を健康にする

今回の「ビフィズス菌M-63」の研究報告をはじめ、数多くの研究でビフィズス菌による精神症状についての改善報告がありました。

私たちの生活をより良いものへしていくためにも腸内環境に気を付けて生活習慣を取り入れ、体も心も元気で明るく健康を意識した生活をしていきましょう。


【参考】
腸内の善玉菌が少ないとうつ病リスクが高いことを明らかに|国立精神・神経医療研究センター
http://www.ncnp.go.jp/press/release.html?no=105
ビフィズス菌を含む乳酸菌飲料の継続摂取が機能性消化管障害患者の消化器および心理症状を改善|東邦大学医療センター大森病院
http://www.toho-u.ac.jp/press/2014_index/577.html
腸内細菌と発達障害|第82回「消化器心身医学研究会」シンポジウム
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpdd/22/1/22_2/_pdf
「ビフィズス菌M-63」の摂取による精神状態の改善効果|森永乳業株式会社
http://www.morinagamilk.co.jp/download/index/19365/170412.pdf

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