「女子トイレ研究室」5月勉強会レポート その1:もしかして、かくれ膀胱炎?! ~尿もれ、頻尿、尿路感染症など、排尿の悩みあれこれ~

%e7%84%a1%e9%a1%8c

人にはなかなか聞きにくいトイレの悩みを、女性たちが共有し解決するイベント「女子トイレ研究室」。
東京・青山で開催された第2回目のイベントテーマは「もしかして、かくれ膀胱炎?! ~尿もれ、頻尿、尿路感染症など、排尿の悩みあれこれ~」。今回は女性の身体の悩みの中でも特に話題にしづらい「排尿」をテーマに、これから起こりうる排尿障害の症状や予防法などを学びました。今回はボリュームたっぷりのイベントの様子をレポートしていきます。

女性に排尿トラブルが起きやすい理由とは

今回講師を務めてくださったのは、小牧市民病院泌尿器科排尿ケアセンターの泌尿器科医・吉川羊子さん。まずは「女性と排尿トラブルの関係」について、実際の症例などを交えながらお話いただきました。

%e7%84%a1%e9%a1%8c2

〇排尿トラブルが生活の質(QOL)を低下させる

尿が漏れる、尿が出ないなど、排尿には様々なトラブルがあります。中でも女性に多いとされているのが、尿が近い「過活動膀胱」。吉川さんいわく、40代以降の8人に1人がなるとされており、こうした問題が生活に大きな影響を与えてしまうそうです。

「尿が近かったり漏れたりすると、『自分は臭いんじゃないか…』と悩んだりして、心理的な苦痛を感じてしまうことがあります。また仕事に集中できなかったり、外に出るのを避けて行動に制約がついてしまったりと、生活の質に大きな影響を及ぼします。場合によっては、『家族に知られたくない』という気持ちから、QOLが低下すると言われています」

〇妊娠・出産やホルモンが骨盤底筋ダメージに

出産後に尿漏れに悩む方も多いですが、原因の1つは「骨盤底筋(こつばんていきん)」と呼ばれる筋肉。あまり聞きなれないですが、尿漏れ対策には欠くことができない、大切な筋肉なのだそう。

「尿道や膀胱の下にある「骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)」は、膜状の薄い筋肉で、骨盤内の膀胱や尿道はこれだけで支えられています。妊娠・出産時にはこの骨盤底筋に圧力がかかり、ダメージを受けてしまいます。またホルモンの変化なども影響し、女性は色々な排尿の問題が起きやすいのです」

〇排尿日誌をつけてみよう

排尿障害の予防や治療のためには、まずはご自身の排尿状態を知るための「排尿日誌」をつけると良いそうです。実際どのようにつければ良いか、教えていただきました。

「排尿日誌は、排尿時刻と計測した排尿量や尿が漏れた量などを紙に記録したものです。どのくらいの時間でどれほどの尿が膀胱に溜まり、排出されたかがわかるため、自分の排尿状態を把握し、早期の適切な治療に役立ちます。排尿量の計測は検尿カップや軽量カップなどを用いれば自宅でも簡単におこなうことができます。自身の健康管理のために実践してみてはいかがでしょう」

おしっこをすると痛みが…厄介な間質性膀胱炎とは

%e7%84%a1%e9%a1%8c3

〇おしっこが溜まると痛い「間質性膀胱炎」

「膀胱炎」といえば、膀胱の中に菌が入ってしまう「細菌性膀胱炎(さいきんせいぼうこうえん)」をイメージしがちです。しかしなかなか症状が治らないのに、病院では「尿もきれいだし、あなたは膀胱炎ではないよ」と片づけられている方の中に「間質性膀胱炎(かんしつせいぼうこうえん)」に悩む方も、多いのだとか。

「一般的な細菌性膀胱炎であれば、抗生物質を適切に服用することで、症状は改善していくことが多いです。しかし膀胱炎には、細菌感染がない「間質性膀胱炎」があります。細菌性膀胱炎は排尿するときに痛む方が多いですが、間質性膀胱炎は尿がたまると痛く、排尿すると楽になるといわれる方がよく見られます。「過活動膀胱」に使用する「排尿障害治療薬」が効かない。座りっぱなしの姿勢でいると痛くなるなどさまざまなタイプの「膀胱炎様症状」の症例があります。これらの方々の中に間質性膀胱炎の患者さんがかくれている可能性があります。間質性膀胱炎は気付きにくいうえに治りにくく、厄介なタイプの膀胱炎といえます」

〇食事を見直して膀胱炎を改善

何度も膀胱炎を繰り返しがちな人は、食事内容にも問題があると、吉川さんは話します。

「膀胱炎改善には、タバコやアルコール、カフェインや香辛料、人工甘味料の入った清涼飲料水をはじめ、化学調味料や添加物の入った加工品、ファストフードなど、膀胱炎に良くないとされている食品を一時やめる必要があります。では何を食べれば良いのかと言うと、飲み物は水や白湯などを飲むこと。食事は添加物や加工品を使わない和食がよいでしょう。膀胱炎への影響がほとんどないとされているお米や、素材を活かした調理法が、膀胱炎治療の味方になってくれます」

膀胱炎予防には運動・食事・興味を持つこと

%e7%84%a1%e9%a1%8c4

膀胱炎にはなったことがないし、他の泌尿器系疾患もまだまだ大丈夫……そう思っていても、自分もいつか当事者になるかも知れません。泌尿器を健康に保つために今すぐできる膀胱によい3つのことをご紹介いただきました。

1:日頃から身体を動かす
座りっぱなしや運動不足の生活は、膀胱周りの血流を悪くしてしまいます。血流を良くするために、大きく筋肉を動かし、身体を温める運動を日頃からおこなってください。

2:食事を管理しよう
「あなたの身体はあなたが食べたものでつくられる」といわれるように、食事から体調管理を見直すことで、症状が改善した例も多くあります。まずは膀胱炎に悪いとされる食品を控えるなど、可能な範囲で食事改善を図りましょう」

3“シモ”の話を気軽にできる環境づくりを
日常会話の中では、なんとなくタブーとされがちな泌尿器系の話題。ある程度の節度を持って明るく語り合い、お互いに健康管理し合える環境が理想です。
吉川さんいわく、シモのことを本音で言い合えてこそ、本当の意味での『オ・シ・リ・ア・イ(お尻(お知り)合い)』というキャッチフレーズが紹介され、会場は和やかな笑いに包まれました。

普段話せない尿トークで盛り上がるコーヒータイム

第一部終了後の休憩タイムでは、さっそく参加者同士による『オ・シ・リ・ア・イ』トークで盛り上がります。
「間質性膀胱炎のことを初めて知って、衝撃的だった」「『オ・シ・リ・ア・イ』の言葉が面白い!」など、今まで知り得なかった膀胱の深い話に、休憩中も盛り上がります。
また前回同様日差しが差し込む明るい会場に「カフェみたいにリラックスできる雰囲気も素敵」という声も聞こえてきました。

%e7%84%a1%e9%a1%8c5

後半は第一部で紹介された「骨盤底筋」を鍛えるトレーニングをはじめ、様々な排尿の悩みについて、吉川さんにうかがいます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
%e7%84%a1%e9%a1%8c

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

おすすめ記事