母乳に多く含まれるビフィズス菌! 母乳でないと本当にだめなの?

母乳に多く含まれるビフィズス菌!

母乳育児が推奨されるのは、赤ちゃんの免疫力と栄養のため

お子さんを母乳で育てたいと考えるお母さんも多いのでは。しかし、すべてのお母さんが赤ちゃんに必要な量の母乳が出るかと言えば、そうではありませんよね。

赤ちゃんが生まれて、すぐに出てくる母乳を初乳と言います。出産後3日までの初乳と言われる時期には、「IgA」という免疫成分がたくさん含まれる母乳が出るため、これを飲ませると、長期間にわたって赤ちゃんを感染から守ことができると言われています。

また、初乳には神経発達因子も含まれています。そのため、赤ちゃんの成長発達に大いに役立ってくれるのです。このほか、赤ちゃんの腸内環境にもよいとされるなど、赤ちゃんの心と体の栄養と、免疫力を付けるために、母乳育児が推奨されています。

しかし、人工乳に頼らざるを得ない場合でも、悲観することはありません。そこで今回は、母乳に含まれているビフィズス菌や、赤ちゃんの腸について解説していきたいと思います。

母乳のほうが、ビフィズス菌が多い?

少し前までは、母乳栄養児のほうがビフィズス菌の量が多いと言われており、人工栄養児にはビフィズス菌が存在しないとも言われてきました。しかし最近では、母乳に含まれているビフィズス菌を、人工栄養(粉ミルクなど)からでも、摂れることがわかってきたのです。

母乳栄養でも人工栄養でも便は無菌からはじまる

母体内にいるときの赤ちゃんの腸は、基本的に無菌です。そして生後すぐ、便中に大腸菌、エンテロコッカス、クロストリジウム、酵母などが出現。その後、母乳栄養児の場合は、ビフィズス菌が優位に増加していき、90%以上がビフィズス菌に変わっていくと言われています。

乳幼児にビフィズス菌が大切なのは、大腸菌や他の病原性腸内細菌の増殖を防ぎ、腸内の感染症にかかる率を減少させるため。では、母乳ではなく人工栄養をあたえた場合、赤ちゃんの腸内細菌はどのように変化していくのでしょう?

人工栄養であってもビフィズス菌は存在する

人工栄養で育った場合も、赤ちゃんの腸内にはビフィズス菌が生まれます。しかし、やはり母乳で育った乳児と比較すると、ビフィズス菌が少ない傾向にあるようです。また、生後2~12週になると、抗菌剤にも使用されているバクテロイデス菌や、ユウバクテリウム菌、ペプトコッカス菌などの、嫌気性菌の定着がみられるようになります。母乳で育った乳児と比較すると、嫌気性菌が早く定着する傾向もあるようです。

母乳栄養児にしかビフィズス菌がないという嘘

以前は、「母乳栄養児にあるビフィズス菌が、人工栄養児に存在しない」という一説がありましたが、人工栄養で育った赤ちゃんにも、ビフィズス菌は存在しているということが、研究結果によって報告されています。

まったくいなければ、ビフィズス菌を増殖させることができませんが、少なからずビフィズス菌は存在しているため、ビフィズス菌を増殖させることは可能です。

また、最近では、ビフィズス菌が増殖しやすくするために、添加されている粉ミルクなども増えてきています。腸内の健康を考えて、赤ちゃんのうちから意識しておくといいかもしれませんね。

子供はお母さんの愛情で育つ

母乳栄養と人工栄養に差があるとはいえ、母乳が出ないからと言って落胆する必要はありません。母乳でないとビフィズス菌が存在しないと言うようなことは、けっしてないのです。また、離乳食がはじまれば、食事で腸内フローラを良好にすることもできます。

【参考】
総合周産期母子医療センター 育児について
http://www.marianna-u.ac.jp/hospital/acpm/qanda/qanda_03.html#ikuji04
腸内細菌叢の安定 と変動に関与する食物成分(1) 森下 芳行
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jim1997/12/1/12_1_1/_pdf

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