食中毒にも種類がある!あまり知られていない食中毒の種類5つ

2017.07.27

食中毒を引き起こす5種の分類(細菌・ウイルス・寄生虫・化学物質・自然毒)

食中毒と聞くと、細菌やウイルスによるものだと思う方も多いでしょう。実はその他にも、様々な種類があります。たとえば細菌やウイルスの他に、寄生虫や化学物質、自然毒などがあり、厚生労働省によると5種類に分類されます。

これらの種類によって、食べてから症状が出るまでの期間や症状、そして予防方法も異なります。かかってからでは遅い食中毒の症状などを詳しくみていきましょう。

主な食中毒の種類と症状

食中毒の種類は全部で5種。その主な種類と症状には、どんなのがあるのでしょう。

・ウイルス性食中毒

厚生労働省の統計をみると、この数年間の発生が一番多いのがウイルス性の食中毒です。ウイルス性食中毒の大半を占めるのが、冬によく耳にすることが多い「ノロウイルス」による食中毒。

牡蠣の生食による発生が多く、潜伏期間は1~2日で、下痢、腹痛、嘔吐といった症状が出ます。

・細菌性食中毒

2番目に多い食中毒に、細菌が原因となる食中毒があります。発生数の多い菌には「カンピロバクタ―」「サルモネラ菌」があります。これらは、加熱していない動物の肉や卵が原因で起きることが多いようです。症状としては、下痢や腹痛、発熱や嘔吐があります。

また、発生件数は少ないのですが、発症すると死亡する可能性がある原因として、「ボツリヌス菌」と「腸管出血性大腸菌」があります。

・寄生虫性食中毒

寄生虫も食中毒の原因となります。「アニサキス」という言葉を耳にしたことがある方もいるでしょう。アニサキスも寄生虫の一種で、食中毒の原因となります。

アニサキスは、サバやイワシ、サケやイカなどの魚介類に寄生しており、これらを生で食べることで、食中毒を起こします。多くの場合は胃に寄生し、食後数時間程度でみぞおちの激しい痛みや悪心、嘔吐などを生じさせます。他の食中毒と異なる特徴に、激しい痛みが伴うことがあげられます。

その他にも「クドア」というヒラメに寄生する寄生虫も気をつけたいところ。こちらはアニサキスとくらべて症状が軽く、下痢や嘔吐ですむことが多いようです。

・化学物質性食中毒

化学物質の食中毒で多いのは「ヒスタミン」による食中毒です。ヒスタミンはアレルギーに関係する成分ですので、アレルギー症状と似たような状態になるのが特徴です。

赤身の魚での報告が多く、魚に含まれるヒスチジンという成分が、常温で長時間放置することでヒスタミンにかわり、それが食中毒を起こすとされています。

また残留農薬や加工食品製造過程での化学物質の予期せぬ混入なども、日本ではほとんど起きていませんが、化学物質食中毒の原因になります。

・自然毒性食中毒

毒物には、動物性のものと植物性のものがあります。自然毒性食中毒は、どちらの性質の毒素も含め、自然界の毒物による食中毒をさします。

動物性では、フグ毒や貝毒による健康被害が大きく、神経に作用する毒物が多く、重症例では呼吸麻痺で死亡することがあります。
植物性では、青梅やアジサイ、ジャガイモの発芽部、キノコ類(いわゆる毒キノコ)に含まれる毒物での報告が多いようです。

摂取量が多く重症例になると死亡することもあるようですので、キノコ狩りや山菜採りなどをおこなう方は、摂取しないよう細心の注意をはかりましょう。

食中毒を予防する6つのポイント

場合によっては死につながる食中毒。予防のポイントは6つあります。

1新鮮な食材を購入し、流通していない食材は使用しないこと。
2:適切な温度で保存すること。生の食材はすぐに冷蔵庫や冷凍庫などに入れ、適切な保存をおこないましょう。
3:調理前に手を洗い、下準備の際の感染を予防しましょう。肉や魚、卵に触った後は手を洗い、また食材だけでなくまな板や包丁もこまめに洗いましょう。
4:調理の際には十分に加熱し、また加熱の途中で止めないようにしましょう。
5:食事の際は手を洗い、清潔な手できれいなお皿に盛りつけること。作った料理は早めに食べるようにしてください。
6:料理がのこった場合は、小分けしてすぐ冷蔵庫へ入れましょう。また時間が経ったら処分すること。温め直しをする際も、十分に加熱することを忘れずに。

食中毒は食べ物を口にすることでおきますが、料理の手順を追うと、食中毒の危険性はちょっとした部分に潜んでいることがわかります。

これらのポイントをしっかりとおこない、身近なところから食中毒を起こさないよう気をつけましょう。

【参考】
食中毒の原因(細菌以外)
家庭でできる食中毒予防の6つのポイント 厚生労働省
食中毒病因物質の解説
食品衛生学、講談社サイエンティフィク
薬学領域の食品衛生化学、廣川書店

pagetop