腸内環境の改善が心の健康を左右する? 腸と脳の不思議な関係

2016.10.04

腸内フローラが心を健康に保っている

最近、耳にすることが増えてきた「腸内フローラ」という言葉。腸内には数百種類の細菌が住んでおり、種類ごとにまとまって腸壁についている様子が、群生する花に似ていることから腸内の花畑(フローラ)と呼ばれるようになりました。腸内環境は、この腸内フローラの種類やバランスで保たれています。そして、腸内環境の良し悪しは、メンタルにも大きな影響を与えることがわかってきています。腸内環境の改善、これから考えてみませんか?

あまり知られていない腸と脳の関係

腸は脳の監視が不要な器官

腸は脳よりも歴史が古い器官です。太古の時代に誕生した生物は、食べ物を取り入れて排泄するだけの機能しか持っていませんでした。その後、進化の過程で脳をはじめとする、さまざまな器官を持つようになったのです。

人の体を動かす神経は、大きく分けてふたつあります。ひとつは体性神経といって、自分の意思でコントロールできるもの。そして、もうひとつが自分の意思でコントロールできない自律神経です。自律神経は内臓や血管などの働きなど、体の環境を整える神経で、独立したネットワークを持っています。腸はこの自律神経で動いていて、自分の意志で動かすことができないので、「第二の脳」と呼ばれることもあります。

そして、脳と腸には密接な関係があり、お互いの状態がお互いに影響を与え合っています。この関係を「脳腸相関」といい、腸を脳同様に中枢神経とみなす学者もいるそうです。

腸内環境を改善することで幸せに?

脳内の神経細胞が互いに情報をやり取りする際に必要になるのが、情報伝達物質。主なものに、脳を興奮させる「ドーパミン」、脳の興奮にブレーキをかける「GABA」、心や体を安定させる「セロトニン」があげられます。このセロトニンには、精神を安定させ、気持ちを前向きにしてくれる働きがあるため、別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。

またセロトニンは、睡眠ホルモンメラトニンに変換されることから、睡眠にも深く関係しているホルモンです。実は、セロトニンは人体内に約10mg程度しかありませんが、その内の約90%は腸内にあります。腸で作られたセロトニンは血液脳関門というフィルターを通過できないので、直接脳に入ることはありませんが、腸内環境改善と脳の働きは関係するのではないかと言われています。

腸が不安定だと、脳も不安になる

脳が不安になると、腸の動きも鈍ることをご存知ですか?とくに病気をしているわけでもないのに、おなかが下ったり、痛くなったりするのは、脳の不安を腸が感じ取って動きが鈍くなってしまうことが原因です。逆に、腸内環境が脳に影響を与える場合もあり、腸の働きが悪くなると、精神が不安定になってしまい、ネガティブな気持ちになったり、眠れなくなったりします。

腸内環境を改善して、心も体も健康に!

腸と脳は密接なつながりがあり、お互いの状態がお互いのコンディションに大きく関わっています。不眠やネガティブな気持ちになるなど、一見、腸とは無関係のような症状も実は腸内環境の悪化が原因というケースも少なくないのです。腸内環境を改善し、腸内フローラを正常なバランスに保つことは、体だけでなく心を健康に保つためにも大切なことなのです。

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