うんちは食べて何時間たつとうんちになるの?

便意のタイミングは人それぞれです。食事のあとにすぐトイレに行きたくなる方、2〜3日まったく便意がなくても問題を感じない方、それぞれお腹の調子は違います。

しかし一般的に食べたものは、どれくらいの時間で「うんち」になって、体外に排出されるのでしょうか。今日は知っているようで知らない、うんちができあがる仕組みと時間について見ていきましょう。

うんちは約24時間〜48時間で排出されるのが理想

正常な人であれば、食べたものがうんちとなり、体外に排出される目安は、約24時間〜48時間といわれています。しかしそれも、食品や体質によって時間には差が出てきます。

口から食物を取り入れうんちとなるまでの間では、体の中では一体どのようなことが起きているのか。まずはうんちが体外に排出されるまでの“体内の旅路”についてご説明します。

食べ物を消化吸収して排出する行為は、体内の「消化管」の働きによりおこなっています。消化管とは口からはじまり、食道や胃、小腸や大腸、肛門にいたる一本の管を指し、長さは全長9メートルにもなります。

消化管では主に口から小腸にかけて、それぞれの器官で分泌される「消化液」により、糖質や脂質、タンパク質を順々に分解吸収し、最後に大腸へと運びこまれた「食物残渣(しょくもつざんさ)」を、便にして排出します。これがうんちが出来上がるまでの流れです。

また食材の消化にかかる時間は、栄養素によって異なります。私たちは体調が悪いときなどは、消化にいいものを食べようとしますが、これは食品の調理方法と素材の消化スピードが関係しているのです。

  • 炭水化物(お米やパンなど)…約3時間
  • タンパク質(肉や魚など)…約3時間
  • 脂肪…3~4時間

小腸で栄養を吸収し、大腸でうんちになる

食品により消化スピードは異なりますが、消化の流れは変わりません。食物はまずは胃で消化され、小腸に送られる過程でどろどろの粥状に変化します。

小腸は、「十二指腸」「空腸」「回腸」からなる細長い管で、全長約4〜7メートル。これは消化管全体のおよそ4分の3を占める長さになっています。小腸の粘膜には無数のヒダがあり、その表面には絨毛が生えています。表面積は輪状のヒダや絨毛を含めると、見た目のなんと600倍もの広さがあり、この広い表面積を使って、あらゆる栄養素をじっくりと時間かけて消化吸収していきます。

小腸での吸収が完了すると最後に大腸に送られ、小腸で吸収しきれなかった水分を吸収し、24〜48時間をかけてしっかりとしたうんちが作られるのです。

うんちが何時間で排泄されるか確認する「スループット食材」とは

うんちが排泄されるまでに時間を要する場合、原因は消化に時間を要していたり、便秘などの場合は水分吸収や腸の排泄運動がスムーズにいかなかったりなど、一概に原因は特定できません。

しかし、自分のうんちがまずは何時間で体外へ排出されるかを確認する方法はあります。

「スループット食材」と呼ばれる食材をご存じですか? 体内で消化吸収されず、そのままうんちとして排泄される食べ物のことを指します。

とうもろこしを食べた翌日、粒がそのままの形でうんちに混ざっていたのを目撃したことがある方もいるでしょう。身近なスループット食材には、とうもろこしの薄皮や豆類の皮、ごまやスイカの種子、ナッツ類などがあります。

これらの食材が原型を止めたままうんちに混ざっているのは、体の異常ではなく、食材に含まれる食物繊維が多く、人間の消化酵素では消化されにくい特徴があるためです。

また、うんちに分かりやすく色をつけてくれるスループット食材として「ビーツ」があります。

ビーツとは日本名「赤大根」です。ビーツに含まれる濃い色素により、食べると便が赤くなるので、食べたものが何時間で排泄されたのか、自分の目で確認することができます。

やり方は簡単。ビーツを用意し、3〜4個を生のまま食します。この時、かならず食べた時間をメモしておくことが大切です。

うんちはどうやってうんちになるのか?

子どもの場合、食事から24時間後が目安

成人の場合、食べてからうんちが排出されるまで時間は前述のように約24時間〜48時間ですが、体の小さな子どもではその目安は約24時間といわれています。

そしてママを悩ませるのが、赤ちゃんの便秘です。成人の便秘と違うのが「うんちのたまる場所」。成人の便秘は直腸の手前にあるS字結腸にたまるタイプが多いのに対し、離乳食への移行が始まる生後5ヵ月〜6ヵ月ごろの便秘は、肛門近くの直腸にうんちがたまります。赤ちゃんの便秘対策も成人のように食物繊維を多く摂るのではなく、「直腸を綿棒で直接刺激して排出を促す」「食べる量を増やしてたまったうんちを押し出す」のが正しい方法だといいます。

うんちは出たか出なかったかにしか注目しない人も多いですが、食べ物を口に入れてから排泄されるまでの時間もとても重要です。ぜひ一度、ご自身の体内で起きる“体内の旅路”に、気を配ってみてください。

(文/ichiko 管理栄養士、編集/kintre!)

【参考文献】
「健康長寿と腸と排泄の関連について」(健康長寿ネット)
「朝食は9時までに!」(農林水産省Webサイト)
「脂肪はどのように消化・吸収される?」(公益財団法人日本食肉消費総合センターWebサイト)
「うんちっておもしろい」(神奈川県衛生研究所Webサイト)

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