「おならの悩み」の原因と解消方法

オフィスワークやリモートワークで長時間座っているときに感じる、下腹部の膨満感や違和感。その元となっているのは「おなら」です。腸にガスが頻繁にたまり、いったんおならとして放出してもすぐまた膨らんでしまうと、集中力も途切れてストレスの原因になってしまいます。今回はおならの原因とその解消方法を紹介します。

おならの発生原因

「おならの悩み」の原因と解消方法

肛門から放出される腸内ガス、つまり「おなら」の正体は実は一つではありません。おならの組成を調べた研究によると、以下のような気体から成り立っているといいます。

  • 窒素:23〜80%
  • 炭酸ガス:5.1〜29%
  • 酸素:0.1〜2.3%
  • 水素:0.06〜47%
  • メタン:0〜26%
  • 硫化水素などの揮発性硫黄化合物:1%未満

そしてこれらの気体がどこから発生したのか、つまりおならが発生する原因も複数あるのです。

早食いにより胃に飲み込んだ空気

「おならの悩み」の原因と解消方法

もっとも大きな要因とされるのが、食事中に食べ物と一緒に飲み込まれた空気です。実はおならの元はゲップと同じで、胃に飲み込まれた空気が口から出るか、肛門から出るかの違いにすぎません。

短時間で急いで食べたり、大量の食べ物や飲み物を一気に飲み込んだりすると、胃に空気が入りやすくなりおならができやすくなります。おならの頻度や量が気になるときは、焦らずによく噛み、ゆっくりと食べるように心がけましょう。また、炭酸飲料を飲み過ぎるのも胃に気体を飲み込むのと同じようなものですから、ほどほどにしておくのがいいでしょう。

便通異常

「おならの悩み」の原因と解消方法

おならの元となるガスは、腸内からも発生します。おならのニオイの原因となる臭気ガス「硫化水素などの揮発性硫黄化合物」は腸内細菌の働きによって生じるものです。たんぱく質や脂質の多い食事をとり続けていると、腸内細菌叢(腸内フローラ)のバランスが乱れ便通異常をもたらします。

悪玉菌が優勢になり大腸のぜん動運動が鈍くなると、便通が滞ってしまうことがあります。すると、便が腸内にとどまる時間が長くなり臭気ガスが多く発生してしまいます。便通異常による残便感や腸にガスがたまった感覚が生じたら、腸内細菌のバランスを正常化する腸活を食生活に取り入れて、おなら対策を行いましょう。

ストレス

「おならの悩み」の原因と解消方法

ストレスもおならに影響することがあります。ストレスにより腸の働きをつかさどる自律神経のバランスが乱れ、腸のぜん動運動が鈍くなるためです。働きの鈍くなった腸では悪玉菌が優勢になり、臭気ガスを発生させます。また、ストレスによって食べるスピードが速くなったり、緊張のために唾を飲み込む回数が増えて無意識に空気を飲み込みすぎてしまい、おならが増えることもあります。

たまったガスの解消方法

リラックスできる環境を作る

「おならの悩み」の原因と解消方法

睡眠時間を長くとれるようにしたり、じっくりと入浴して体やおなかを温めたり、適度な運動習慣を取り入れて汗を流すなどして、リラックスできる時間を増やしましょう。

日ごろの食生活や運動習慣を変える「腸活」

「おならの悩み」の原因と解消方法

腸内環境を整えて、腸内細菌叢の善玉菌を増やすことで、腸内が酸性へと傾きます。弱酸性の状態が保たれていると悪玉菌の働きが抑制され便通異常からくる有害ガスの発生も抑えられます。善玉菌を増やす腸活には、

  • 腸内環境を整えるために、プロバイオティクス(善玉菌)やプレバイオティクス(善玉菌のエサ)を取り入れる
  • 腸の働きを整えるために、習慣的に適度な運動をしたり、ストレスを軽減する生活を送る
  • 腸に入れるものを整えるために、食生活を見直して、食物繊維の多い食品を積極的に取り、栄養バランスのよい食事を心がける

の3タイプがあります。それぞれを組み合わせながら生活のなかに腸活を取り入れて、善玉菌を増やし腸内環境を改善へと導きましょう。具体的な腸活については、kintre!の過去記事が参考になります。

ガス抜きの「腰ひねりエクササイズ」

「おならの悩み」の原因と解消方法

腸を動かして刺激を与え、ガス抜きを促す方法も取り入れましょう。おすすめは「腰ひねりのポーズ」。

床に腰を下ろし、片方の膝は外側へ倒し、もう一方の膝は高く上げます。倒した膝は上げた膝に交差させるようにして、息を吐きながら上半身を静かにゆっくりとひねります。痛みを感じない程度の強さで上体を捻ったまま、5回ほど呼吸しひねりを戻します。

その後、反対側へと同じようにひねります。腸をマッサージするようなイメージで繰り返し行いましょう。

まとめ

おならの悩みは音やニオイばかりでなく、ガスがたまって下腹部がぽっこりと膨らんでしまったり、座っていると頻繁に腸が膨張して違和感を覚えたりと、ストレスを感じることもしばしば。

空気を飲み込みすぎないよう意識して食事をしたり、腸内ガスを抑えるために腸内環境を整えたり、ガス抜きのポーズで体を動かして気分をリフレッシュしたりして、おならが出すぎない快適な腸を目指しましょう。

【参考文献】
寺井岳三、植田秀雄、行岡秀和「放屁モニター ─消化管活動の指標としてのおなら─」(『におい・かおり環境学会誌 2005年36巻5号』におい・かおり環境協会)
「腸内細菌と健康」(e-ヘルスネット)
「生活習慣で乱れた腸内環境を整える方法」(健康長寿ネット)

pagetop