おなかのガスだまりを解消しよう!

空腹時でも下腹の張りが気になったり、腹痛を感じたりするのは、腸に「ガスだまり」があるせいかもしれません。食事のときに知らず知らずのうちに行っている「クセ」や、腸内環境の悪化などによって腸のなかにガスがたまってしまう現象の原因と対策を紹介します。

おなかにガスがたまる、3つの原因

腸内にたまるガスの成分はほとんどが空気です。そしてニオイの原因となるのが腸内で生じる臭気ガス。それぞれの「腸内ガスの素」はどこからくるのでしょうか?

その1:食事のときに飲み込んだ空気

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腸内ガスの要因の一つは、口から胃を通じて腸に流れこんだ空気です。食事で食べ物を飲み込むときに、気付かぬ間に一緒に飲み込んだ空気が胃に入って、口から出ると「げっぷ」になり、腸まで流れると腸内ガス、つまり「おなら」となります。

あまり噛まずに食事をすると、食べ物とともに空気を飲み込みやすいため、噛む回数を多くするように意識して食事をするようにしましょう。また、緊張や不安のために唾を飲み込む回数が多くなると、空気を飲み込む頻度も高まり、胃や腸にガスがたまりやすくなります。

その2:炭酸飲料の飲み過ぎ

おなかのガスだまりを解消しよう!

炭酸の入った飲み物を飲み過ぎると、げっぷが増えるだけでなく腸内ガスがたまる原因になります。炭酸飲料が腸内に到達すると、液体のなかに溶け込んだ二酸化炭素が腸内にたまってしまうためです。ビールやソーダなどをよく飲む人は、腸内にガスがたまりやすくなるといわれています。

その3:腸内細菌による食べ物の分解

おなかのガスだまりを解消しよう!

腸内で産生されるガスがたまるケースもあります。腸内細菌が活動することで食べ物を発酵させる際や、腸内で消化物などが腐敗するときに生じる気体があるのです。口から入る空気や炭酸飲料から生じる二酸化炭素は無臭ですが、腸内で生じるガスはニオイのある「臭気ガス」で、おならの悪臭の原因となります。

臭気ガスが増える要因は、腸内環境の悪化です。偏った食生活が続いたり、生活のリズムが乱れたり、睡眠時間が短くなったりすると、腸内細菌のバランスが乱れて腸内環境を良好にする善玉菌の活動が弱まり、悪玉菌の活動が活発化します。悪玉菌が腸内の消化物を分解する際に臭気ガスを発生させるのです。

簡単ヨガ「腸のガス抜きポーズ」でガスだまりを解消

おなかのガスだまりを解消しよう!

あおむけに横になり、膝を抱きかかえます。息を吐きながら膝を抱きかかえたまま胸の方へと引き寄せていき、腸のあたりに力が入るようにおなかを丸めるイメージでお尻を持ち上げていきます。息を吐ききったら、足を伸ばして元の姿勢に戻ります。これを数度繰り返して、腸にたまったガスを抜いていきます。

おなかのガスだまりを解消しよう!

また、うつぶせになって自分の体重で下腹部やおなかを圧迫して、ゴロゴロと横に転がる方法もあります。ガス抜き効果や体調や体にかかる負担に応じて選ぶようにしましょう。

おなかのガスだまりを予防するには、腸内環境の改善を!

おなかのガスだまりを解消しよう!

ガスだまりの原因の一つとなる、「腸内細菌による食べ物の分解」による過剰なガス発生は腸内環境の改善によって予防できます。対策の第一は、食生活の改善。特に、日本人に不足しがちな食物繊維をしっかり摂ることがおすすめです。

「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」で示されている「目標量」は、年齢・性別によって多少異なりますが1日20g程度なのに対し、「国民健康・栄養調査(平成28年)」の摂取量データでは、中央値が約10〜14gとなっていて、ふだんの1.5〜2倍程度の食物繊維を摂るように心がけることが、腸内環境改善の第一歩といえます。ガスだまりが気になる人は、食物繊維を多めに摂取するように心がけましょう。

食物繊維を多く摂る食生活を続けると、便の量が増し、ぜん動運動も改善され排便のリズムの正常化にもつながります。すると、食物繊維をエサとする善玉菌の活動が活発になり、悪玉菌の活動が抑制されて悪臭の元となるガスの発生も予防できるのです。

生活習慣の見直しがガスだまりを防ぐ

おなかのガスだまりを解消しよう!

くわえて、食事以外の生活習慣の見直しもガスだまり予防につながります。運動不足は血行不良や筋力低下を招き、便通の滞りなど便通異常をもたらします。ふだんの移動で、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を使ったり、定期的にストレッチや自宅でできる体操などを行って、運動量を増やしていきましょう。ウォーキングや水泳などの全身運動は全身の血液の流れを改善し、腸の働きも高めてくれます。

また、睡眠不足も腸の活動に悪影響を与えますので、緊張をほぐして深く眠れるように入浴はぬるま湯にじっくりつかるようにすることや、入浴をすませてから眠るまでの間は少なくとも3時間以上開けることを心がけるようにしましょう。

腸の働きが正常になれば、腸内環境も改善し、便通異常やガスだまりによる下腹の張りなども解消へとつながっていきます。食事や生活の習慣を見直し、ガスだまりのないぺったんこのおなかを目指しましょう!

【参考文献】
「食物繊維の必要性と健康」「快眠と生活習慣」(厚生労働省「e-ヘルスネット」)

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